「だれもが自分のエゴばかり」だれもがクジラを愛してる。 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
だれもが自分のエゴばかり
1988年アラスカで、氷の海に閉じ込められた3頭のクジラを救出しようとする人々を描いた実話ドラマ。
あらすじやディズニーの実写映画のような邦題から想像すると心温まる感動作に思えるが…、見てみたらだいぶ印象は違った。
クジラの救出を利用し、キャリアアップや視聴率アップを狙うTV関係者、大統領選のキャンペーンにしようとする政府関係者、作戦に協力して貸しを作ろうとする石油採掘関係者、クジラを糧とする地元先住民と環境保護団体の抗議…描かれるのは人間のエゴだらけ。
これが実話で、善意の中にこんな思惑があったと思うと、偽善にしか感じない。
勿論、本気でクジラを助けようとしている。
映画もつまらなくはない。
ただ、以前見た「イルカと少年」のようなハートフル物語を期待すると、違和感がある。
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