「ハリウッド版がっちりマンデー」ヤバい経済学 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)
ハリウッド版がっちりマンデー
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経済ものやとマイケル・ムーア監督の『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』が有名やけど、独りよがりなムーア節が耳障りだったのに対し、今作はデータを重視した丁寧な話運びで論述に嫌悪感はさほど無く、聞き入れやすかった。
成績が上がると学生に賞金をくれる高校を取り上げたりして、いかに競争馬の目の前に上手くニンジンを吊り下げ、走らせていくかを追っていく。
云わばハリウッド版『がっちりマンデー』ってぇ趣であろう。
日本ならば森永卓郎や勝間和代がココぞとばかり熱弁を奮うところだ。
御褒美に一喜一憂する人間社会ゆえに当然、不正がはびこってくるのも宿命で、そんな闇の部分の方程式を大相撲の八百長問題で紐解く展開は、興味深かった。
そこにルーマニアの失政etc.も例えにし、政治ネタも盛り込んでくるので、『TVタックル』に近い要素も色濃い。
人の懐事情を様々な角度から覗き込む分析力は流石やけど、競争に負けた者にもう少しスポットを当てて欲しかった。
自分自身もそうだけに、負け犬には負け犬なりの言い分が有るわけやから、そういう闇をエグッてもらいたかったかな。
明日も仕事かぁ…。
ヤリ甲斐なかなか見いだせへんなぁ…。
仕事においても、人生においても…。
《結論》
時の流れは早いが、給料日は遠い…。
石川啄木の如く、ただじっと掌を眺めながら、最後に短歌を一首。
『報酬を 築いて気付く 人の道 本音と建前 ホシを並べて』
by全竜
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