ふゆの獣のレビュー・感想・評価
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悲惨なのに爆笑の渦。
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このただならぬポスターの写真に惹かれて見ました。
恋愛ディスカッション映画、おのおのが正当性をぶつけ合う。
本当の痴話ケンカの場所を見ているリアリティ、台本は無く監督からの方向性の指示だけ貰って俳優陣が作り上げていったとのこと。
かなり陰惨とも思える場面で、場内は爆笑の渦、とても不思議な映画体験。
密室のディスカッションから、冬景色の中さまよう4人の姿をとらえたカメラ素晴らしく、それは首輪を外された獣のようで、監督の画面構成力の力強さがあった。
スタッフキャストの方は、キチンとした組織に入ったことが無いのではないか、おのおの価値観をぶつけ合った時の貧しさを感じた。
案外、監督は女性経験が少なく、古今の名作や「ある朝スープは」のディスカッション部分に刺激されてこの映画を作ったのではないか。
それが実際撮影する中、出演者の肉体と精神の純度の高さに助けられ、とても幸せな領域にたどり着き、低予算少数精鋭だからこそたどり着けた奇跡のような作品。
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