「負けるな警備犬。」DOG×POLICE 純白の絆 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
負けるな警備犬。
リアル性を無視したツッコミ所満載の作りになっているが^^;
まぁ冒頭の市原君の暑苦しさ全開の熱血暴走ぶりを観れば、
あ、これはそういう系のドラマだったんですね、と納得がいく…
その後も暴走ぶりは止まらないし(爆)、脚本の難も止まらない。
しかしこれは…そう、私が何を見たかったのかといえば犬だ。
純白の絆のごとく、真白なシェパードのシロ♪この子がもう!!
設定ではアルビノ種ということなのだが、ここでは白変種を
わざわざスカウトしてきて演じさせている、これがまた可愛い!
もう人間たちの暑苦しい演技など、どうでもいい(爆)
リアルな警備犬の活躍が観られれば…とシロに釘付けになった。
そもそもアルビノ(の設定)は劣性遺伝で片づけられることが多く、
今作でもシロが生まれてすぐ…これは、と溜息をつかれてしまう。
身体が弱く長生きできないシロ、確かに警備犬としてはハンデを
背負い過ぎているため、そういう判断をされてしまうのだったが、
まぁ~そういう意味ではお前が適任。(爆)とレッテルを貼られた
市原君が、確信的にシロのハンドラーに選ばれてしまう。
訓練に次ぐ訓練で、皆に後れをとっていたシロにチャンスが巡り、
当初は腐っていた^^;市原君の成長と、同時にシロとの絆も深まり、
連続爆破事件への警備犬の出動要請を待つばかりとなるのだが…。
今作で一番勉強になったのは、彼ら犬たちの所属配置。
警察犬とは、刑事部鑑識課の所属で、
犯人の足跡調査など「刑事部」の捜査を支援するのが主な役目。
それに対し警備犬とは、警備部の所属で、
災害救助や犯人の制圧行動が主な役目。人の「楯」となる存在。
…なんだかこれを聞いただけでも、涙が出てきてしまう。
つまり警備犬は、生まれ選ばれた時からこの運命を背負って、
毎日訓練を重ね、人命を助けるために生きているわけなのだ。
近しい活躍では大震災のあと、彼らの災害救助活動で瓦礫下に
埋まっていた人命が助かったというニュースが記憶に新しい。
私達人間の命を守るために存在している彼ら。。それなのに、
知名度はおろか、警視庁内でも酷い扱いを受けているなんて。。
犬っころに頼るなんて日本の警察も…なんて犯人に言われる場面
があるが、それは確かにと思う部分もある。しかしその為に導入され
訓練を積んでいる彼らの活躍を仲間が見下す、というのはどうなんだ。
人間では為し得ない嗅覚その他を持ってして、彼らはその役割を
果たしており、また実績を挙げてるのだから優劣は存在しないだろう。
あぁ~もう、また刑事部の嫌な一面を見ちゃったよ(-_-;)だった。
さてしかし…その先に起こる事件のリアリティのなさはもう~大変^^;
どう感想を書いてもツッコミ箇所しか見当たらないので止めておく。
とりあえず、ものすごい爆破なのに死人が出ないとか、目前で車が
大爆発したのに犬は骨折だけとか、安心して観られる?ドラマである。
誰も傷つかないのはいいことだが、警備犬の実力を見せるドラマには
なっていない。彼らだけに頼るような警察では困るが、犬は何時でも
人間の役に立ちたいと思い、こうして頑張ってしまう動物なのである。
泣けてしまうんだよな…そこにはやはり(T_T)
(あの犯人像はどうなんですかねぇ^^;すぐ見つかりそうなアジトだけど)