「苦行。」ロック わんこの島 九段等持さんの映画レビュー(感想・評価)
苦行。
三宅島に関心があり、公開当時も映画館で鑑賞しましたが、ほとんど内容を覚えておらず。
先日乗った飛行機のエンタメでこの映画がラインナップされていたので、思い出しついでに再び見てみました。
結論は、タイトル通りの苦行でした。
とにかく見ていて自分勝手な主人公一家にほとんど共感できない。
にもかかわらず過剰なモノローグで泣け!泣け!とせっつかれる。
三宅島の噴火という実話を扱っているが、どの方面にも感謝と言う気持ちを持っていないこの一家を応援する気にはとてもなれなかった。
趣味丸出しの個性的すぎる民宿も非現実感を強調しているように感じた。
小田和正さんの主題歌も、「泣かせるための材料」としてフジが用意した感じがありありとして、折角のいい歌が台無し。
こんな作品で泣けるのは本当に純粋な人だけだろうな。
少なくとも私には無理。
耐えて見終わって思い出したのは、この映画は覚えておきたくない位不快だったと言うことでした。
時折、当時の映像が出てきて静かに訴えかけてはくるものの、クレジットによればそれらは独立局のMXTVが提供したもの。
この島は東京都、本来フジの取材エリアのはずですが、なぜ自社素材を活用できなかったのでしょう。
そういう所からも、そもそも製作したフジテレビ自体が三宅島に元々大した関心はなかったのかなと感じざるを得ません。
二度と見たくないので念のため感想を残しておいた次第です。
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