ラスト・エクソシズムのレビュー・感想・評価
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あのクライマックスでは台無しでしょ…。
ある悪魔払いの様子を、モキュメンタリー形式で描いたホラー映画。
悪魔憑きの少女ネルの兄、ケイレブを演じるのは当時無名の俳優だったケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。
モキュメンタリーとはいえ、ドキュメンタリー映画の撮影という体で撮られているため、『クローバー・フィールド』の様に手ブレによる画面酔いをすることはなかった。ここには一安心。
「悪魔払いはインチキだ!」ということを証明するために、神父が自らその手法を明かしながら悪魔払いを行う様子は面白い。
信仰心を無くした牧師と、信仰心により悪魔を恐れる依頼主という、普通のエクソシストものとは逆の設定になっているところも面白い。
少女に起こる異変は本当に悪魔の仕業なのか、それとも精神の病が引き起こしているものなのか?
エンディングまで展開が二転三転して、どういう結末になるのか読めないところは非常に良かったと思う。
…それだけにラストは残念の一言に尽きる。あんな陳腐なエンディングなら、最後まで謎が残るような終わり方をしてくれた方が何倍も良い。
期待値が低かった分、思っていたより楽しめたが、決してお薦めできる様な映画ではない。
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自宅で鑑賞。米仏合作。E.ロス(共同)製作。バナナケーキレシピの件りが好き。ファナティシズム、ファンダメンタリズム、サタニズムカルト、DV、インセスト、同性愛、銃……と云った米国の抱える問題が鏤められており余りにも呆気無く唐突に迎えるラストは誰が真実を語っていたか判明する。ラストカットはこのジャンルのテンプレートとも云える『ブレア・ウィッチ・プロジェクト('99)』。歪曲・拗曲する“ネル・スウットザー”は全て演者A.ベルの軟体に任されCG等の特撮は未使用らしい。米国では続篇が完成している。70/100点。
・P.ファビアン演じる“コットン・マーカス”牧師のトリック種明かしの殆どは『Marjoe('72)』から拝借している。モキュメンタリーとして“ルイス、ケイレブ・スウットザー”のL.ハーサムとC.L.ジョーンズ、“シャンナ、ジョン、ジャスティン・マーカス”のS.フォレストール、J.ライトJrとJ.シェイファー、“アイリス・ライゼン”のI.バー、“ローガン・ウインターズ”のL.C.レイド“ベッキー・デイビス”のB.フライ......とファースト・ネームと役名を揃えている。
・鑑賞日:2012年6月17日(日)
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