「オリジナルを越える完成度。未見の方は是非!」アバター 特別編 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)
オリジナルを越える完成度。未見の方は是非!
最寄りの映画館が遂に3D上映を導入!
電車賃が浮くんでありがたい限り。それにまぁ愛着のある映画館なんで、嬉しいですね。
で、記念すべき第1回3D上映作品が『アバター 特別編』という訳である。オリジナルは2回観てるので「流石にあの長い映画を3回も観るのはしんどいなぁ」と思っちゃったりしたが、追加したシーンによって映画の印象ががらりと変わるかもしれない。
さて、実際にどんなシーンが追加されていたか?
特別編では主に主人公ジェイクが惑星パンドラの現住民族ナヴィと交流を深めていく過程が長くなり、パンドラの生態系がより詳しく描かれている。
覚えている限りでは、翼竜の巣へ向かう為に浮かぶ岩を登るシーンや、巨大な草食動物の群れを相手に狩りを行うシーンが追加。あとは“えり”を回転させて宙を舞うトカゲの出番が増えた(実は今までトカゲだと気付かなかったが)。
圧倒的ディテールで創り上げられたパンドラの生態系は観賞3回目でもやはり魅力的だ。追加シーンによって魅力が増した分、自然との共存やそれを破壊する人間の愚かしさといったテーマもより強調されたように感じた。
それと、ナヴィ族の中に主人公のライバルみたいな奴がいましたよね。オリジナルではあっけなく退場した彼にも、最後に見せ場が用意されてます。ジェイクとナヴィ族の結び付きが更に強固なものに感じられ、グッド。
あとは追加シーンでは無いけど、相変わらずS・ラング演じる大佐は猛獣みたいにイカれてて素敵だし(笑)、S・ウィーバーも主人公の母親のような存在感が良い。あとオリジナル公開時には「映像は凄いがストーリーは凡庸」という批判も結構聞いた。まあ、確かにね(笑)。
けど、手垢の付いたストーリー展開でありながら、3時間近くの長い上映時間を感じさせない手腕はさすがだと思う訳です、個人的には。
とまあ、特別編と銘打っただけあり、完成度はオリジナルより確かに増している。
しかしそこは観賞3回目の僕である。最初に観た時のような興奮までは得られなかった。
まだ未見の方はこの機会に是非。それとDVDなどでもう観たよという方も、映画が気に入ったなら(あと約3時間の上映に耐えられる方なら)3Dでの再観賞を勧めたい。本作はパンドラの緻密な世界観を再現するべく3Dという手法を取った映画であって、逆に2Dでは魅力が激減してしまう映画だからだ。
3D料金……高いけどね……。
<2010/10/16観賞>