「評価ほどには悪くない」エグザム うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
評価ほどには悪くない
密室劇。
最初に出てくる試験を受ける会場から、出ることなくリアルタイムで進行していく。舞台劇をそのまま映画にしたようなドラマで、個性的なキャラクターがいて最後まで飽きずに一息で見れる。
レビューの評価が悪いのは、エンディングの屁理屈的な問答に納得しない人が多いようで、そこに鮮やかな逆転劇を期待した人が、裏切られた気持ちになるからでしょう。私は別に何とも思いませんでした。
そもそも、命がけのカーチェイスとか、派手な爆発から命辛々脱出するようなアクションは、途中の見せ場として組み込んであるだけで、出演している本人が演じているわけでもなく、ストーリー進行上、誰も何も失わず、お互いの力を認識する、程度のつかみにすぎないわけで、そんな映画を見ていると、「あー、この展開では主人公が追い詰められただけで、誰も死なないな」なんて考えているうちに眠くなってしまいます。
それよりは、自分がその映画に参加したかのような臨場感を得られる分だけ、こんな密室劇のほうが集中して最後まで見ることが出来るんです。だから私は好きなジャンルですね。
限定した舞台で、虚々実々の駆け引きが繰り広げられ、徐々にメンバーの背負っている背景が明らかになっていく。鮮やかな幕引きに向かって密室劇が進行していく。という流れが楽しめます。
そして、「もう一回見たい。面白かった」と思ったら、星4つ。「DVDで何度でも楽しみたい」と思ったら星5つ。と決めています。
だからこの映画は星3つ。ラストはともかく、十分楽しめました。
2017.5.9
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