「とにかく最後まで絶望しかない作品」ザ・ロード ガガーリンさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく最後まで絶望しかない作品
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物語の舞台は荒廃しきって、明日明後日があるのかも分からないアメリカ。最後の灯火が消え入る寸前の世界を、2人の親子がただひたすらに海岸を目指して歩いてゆく。
あらゆる暴力や狂気、自然の猛威に立ち向かいながら歩く2人の姿に心を打たれるが、一番感動するのがやはり父親と少年の別れのシーンである。現実より夢にいる時の居心地が良いと感じた時、人は狂気に侵され始めている。父親は息子を守るために自分が正気を保たねばならないとあらゆる脅威に立ち向かうが、旅の半ばで息子をひとり置き去りに死んでしまう。少年がその時何を感じ、父親から何を受け継いだのか。出来れば小説を片手に見て欲しい作品である
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