「空気を読まない」SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
空気を読まない
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他人の法事に勝手に現れてラップを繰り広げるイックの行動の空気の読まなさは素晴らしかった。それまで女の子にラップしろと煽っていた親戚たちが呆れて思わず静止するほどだった。その空回りしているようで、しかしきちんと届くべきところに届く感じがすごくよかった。
しかし、女子ラップは持ち歌が一曲しかないのに予算100万円も必要なライブを開催しようというのがあまりに無謀で、ただ意地になっているだけというか取り組みのいい加減さしか感じられなかった。リーダーがそんな調子では仲間もたまったものではないだろう。それではライブハウスですら立つ資格はないと思う。曲をせめて8曲くらい作って、きちんと練習をしてライブハウスに出て、まずは目の前の対バンが連れて来た目の前の客や、対バンをうならせて、それでもすぐにはお客が増えるなんて事はないだろう。
あまりにフワフワしていて、それほどヒップホップが好きな感じもせず、応援する気になれなかった。生きることの辛さはそれぞれあるだろうけど、そんな障害以前にほとばしる情熱のなさが感じられ、スタートラインのはるか手前な感じがした。
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