「踊らずとも爽やか。」きみがくれた未来 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
踊らずとも爽やか。
今回はバスケも踊りもしない^^;Z・エフロン君が、
(ヨットはやるんですけどね)
ここぞとばかりに演技派への挑戦を示した作品…
なんだけど、想像以上にかなり地味な作品だった。
といって、つまらない話ではない。
生死の境を彷徨う者や、遺された者の苦悩など、
考えさせられるテーマなので物語自体は悪くない。
ただ、あまりに有名になってしまった若い男の子に
演らせるには、やはりちょっと地味だったかなと^^;
ヨットの功績でスポーツ奨学金が出て進学も決まり
前途洋々、(ここまでは今までの彼らしい役どころ)
ところがある衝突事故に遭遇し、車に同乗していた
幼い弟が事故死してしまう。自責の念にかられて、
ヨットも進学も諦め、墓地の管理人となって働く彼
には、毎夕、弟の亡霊?とキャッチボールをすると
いう約束があった。弟との生前の約束を守るために
その仕事に就いている彼だったが、ある日彼の前に
高校時代ヨットでライバルだった女の子が現れる…。
ん?あーやっぱり恋愛モノか。とここで思うのだが、
さらに彼の能力…というか、なぜ彼が生かされたか?
というテーマがここから見えてくる。
なので、先の展開がかなり読めてしまうんだけど^^;
家族や恋人や友人、大切な人を亡くすことは辛い。
しかしずーっと永遠にその悲しみに囚われて生きる
人は少ない。時間が少しずつ悲しみを薄れさせる。
それから、九死に一生を得た。という経験をした人、
(ゲーノージンでもかなりいますけど)
こういう人にはやはり何か、まだ現世でやり残した
仕事があって、それを遂げるため生かされたような
そんな気がしてならない。
だから強ち、こんなことあるわけないでしょう!?
と思うことが私にはできないのだ。
後半はずいぶんご都合主義的な展開になるけれど、
最後は彼らしく、爽やかな締めくくり。
なにもずーっと踊っていろ♪とは言わないけれど^^;
やはり彼にはハツラツとした笑顔が良く似合う。
(船上で踊ったらマンマ・ミーア!になってしまうしね)