「野心的な戦場娯楽作品!」グリーン・ゾーン とるさき ともたさんの映画レビュー(感想・評価)
野心的な戦場娯楽作品!
イラク戦争を題材にし現実味ありながら政治的要素を薄くし、エンターテイメントに仕上げた“アクション・スリラー”。
監督特有のハンディカメラによる撮影に、元兵士を起用した臨場感ある戦場シーンは随所に徹底したリアリティを感じる仕上がり。
しかし本作はアクションよりスリラー要素が非常に強い。
イラク戦争の大義名分であった“大量破壊兵器が存在していなかった”事実が明るみになった現在、
その現実味を損なわない手堅くも正攻法な物語の構造故、着地点が判ってしまうのが残念な部分。
しかし、“このような題材”での物語が現実味を損なわずに発表出来るのが凄い!
イラク戦争を題材に、アイロニカル要素が溢れる野心的な戦場娯楽作品!
コメントする