「昔の日本もこんなんだったんじゃないか…」グリーン・ゾーン aotokageさんの映画レビュー(感想・評価)
昔の日本もこんなんだったんじゃないか…
戦争が終わっても、未だ無政府状態が続くイラク。
アメリカの爆撃で崩れ落ちた建物がそのまま残り、道路脇には焼け焦げた車のスクラップが放置されたままで、戦争の傷跡が深く残る。
銃声轟くイラクの街を進む、武装したアメリカ軍の車両のまわりには、水や食料、ガソリンを求めてイラクの人々が群がる。
体に包帯を巻いたり、腕や足をなくした人も多い。
主人公のミラーたちは、そんな街を、上からの情報で大量破壊兵器を求めて走り回る…。
一方で、アメリカに接収されたバグダッドのホテルでは、水着の美女たちが遊ぶプールサイドで、アメリカの政府高官たちがパラソルの下、イスに寝そべりリゾート気分……。
ここがタイトルにもなってるグリーン・ゾーンと呼ばれるところ。
しかし、ストーリーとは絡んでこない。
監督はこの場違いな光景を世界に告発したくて、タイトルに付けたのではないか。
アクション映画なら、最後はここを戦場にして、アメリカの政府高官たちが逃げ惑う姿を見たかった。
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