「アメリカを非難するのは簡単だが・・・」グリーン・ゾーン マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカを非難するのは簡単だが・・・
世界のトップに君臨するため、アメリカはあらゆる手を使って、他国を制圧しようとする。第三国の理解と軍の投入には大義名分が必要であり、かの米大統領はイラクの大量破壊兵器の存在を仄めかし、全世界を動かした。ところが兵器は見つからず、獲ったのはフセインの首だけだった。使われたのは大量のアメリカ産兵器で、この戦争で得をしたのは誰だったのか・・・。そんな疑問に応える形で登場した作品だ。
弾にあたる心配のない机上で駒を動かす上層部に対し、与えられた情報に命を懸ける前線の兵士では利害関係は一致しない。懸けるべき命は、国のためであり、家族・友人のためである。決して一部の人間の私利私欲のためではない。
アメリカという国は怖い面もあるが、このように闇を暴き訴える力も持っている。映画が持つ力を知っている。アメリカを非難するのは簡単だが、日本は国益を護ることもロクにできていない。
イラク人の「ここは自分の国だ。どうするかよその国になんか決めて欲しくない。」という訴えが印象的。
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