「“痛快”という言葉はこの作品のためにある」パリより愛をこめて マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
“痛快”という言葉はこの作品のためにある
呆れるほど初心者のジェームズと、やり過ぎのチャーリー、そのあり得ないほどのギャップが可笑しい。
そもそもチャーリーは何しにパリに来たのか? 本筋とは関係なく派手なドンパチを繰り広げる。世界崩壊を企むテロ組織というのも曖昧。なんとかジェームズと国際サミットのテロをこじつけて辻褄を合わせるが、冷静に観たら「ダイ・ハード」ものけぞる脚本だ。そんな呆れてモノも言えない内容なのだが、これがまた実に面白い。
荒唐無稽もここまできたら立派なもので、“痛快”という言葉はこの作品のためにあるのではないかと思えてしまう。
フランス人のスタッフながら、フランスに対する風刺が効いていて、これがまた笑える。今どきでもフランス人のことを“カエル野郎”って言うんだねー。18世紀の英仏戦争時代みたいだ。
とにかく、手放しで愉しめる痛快アクションだ。
ラスト・シーンは飛行機好きのトラボルタにぴったり。
ジェームズ・リースって名前、なんか諜報員ジェームズ・ボンドの名前をお借り(リース)しましたって感じだが、考えすぎ?
p.s. 「ブロークン・アロー」以来、トラボルタは、いいもんか悪いもんかわからないところが怪しくていい。最後まで息を呑む展開になる。
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