育子からの手紙のレビュー・感想・評価
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15歳の少女の姿に生きる力と勇気を与えられる
宮崎花蓮さん。
『チェスト!』
『まぼろしの邪馬台国』
まだ有名とは言いがたい
オスカーが忽那汐里さんの次くらいに
力を入れて売り出しているように見える若手女優。
金券ショップに他の映画前売券を
購入しに行ったとき、彼女の名前と
800円という値段の安さに魅かれて買ってしまいました(苦笑)
だから、難病ものと言うこと以外、
20年前に執筆された著書であることや
実話に基づいていることなど、鑑賞後に知る有様。
劇場は、御年配層を中心に
小さいスクリーンがあてがわれ20名ほどの入り。
そんなに宣伝に力を入れていませんからね。
これでも上々ではないかな、と感じつつ上映開始を待ちました。
☆彡 ☆彡
予想通り:中盤以降、涙が止まらなかったこと
予想越え:生きる勇気、生きる喜びを与えられたこと
〈 ありがとう 〉
まず、オープニングカットで
名古屋のテレビ塔が登場してきて、
思わぬ展開に、ここでスイッチオン。
中盤からラストにかけては
涙なしではスクリーンを観られず鼻水啜りっぱなし。
エンドロールに流れる
楽曲の歌詞が、これまた良くてダメ押し。
先制点→中押し→ダメ押し
まるで野球の理想的な展開のような
ストーリーに完全にやられてしまいました。
先発:宮崎花蓮さん
抑え:原日出子さん、って感じでしょうか。
代打の切り札は、特別出演:渡瀬恒彦さんかな。
◇ ◇
BGMがやや仰々しすぎたのと
名古屋弁の発音がおかしかったのは
気になりましたが、それは作品全体から観れば微々たるものでした。
難病モノなので、
泣く覚悟はできていたのですが
同じ難病モノの感動作『一リットルの涙』を
髣髴とさせるヒロインが懸命に生きようとする姿と、
そんな彼女を献身的に支える両親や学校の友人、そして
偶然ベッドが隣になったことから手紙のやり取りをし始めた
原日出子さんと原日出子さんの家族の姿に、ただ泣くだけでなく、
・五体満足のありがたさ
・健康に生きていることのありがたさ
・一人ぼっちでなく周りの人に支えられているありがたさ
そしてなによりも
両親から生命と健康で丈夫な体を与えられた
ありがたさに心の底から感謝せずにはいられませんでした。
流れ落ちた涙は
病気で亡くなってしまった悲しさではなく、
自分がこうしてこの映画に出会えたことの感謝、
自分がこうして生きていることへの感謝、そういった
ありとあらゆる感謝の念が湧き出てきたことによる、
ちょっとこれまでの難病モノとはタイプが違っていました。
20年前の話だといっても、
生きていくことに今も昔もありません。
だから、きっと
生きる勇気や感動を与えられたに違いないのですから。
☆彡 ☆彡
作中で、
育子が罹った病気は、
現在、J1サッカーチーム、
大宮アルディージャの塚本選手が
人生を賭けて戦っているものと同じ病です。
塚本選手が元気にピッチ上に
戻ってくる姿を見せて欲しい!
そんな思いも頭をよぎりました。
ハンカチ必須の感動作。
感謝の気持ち、生きる勇気をありがとうございました。
明日が見えなくても頑張るって・・・大変
ヒロインが、育子を思いながら書く手紙って、母性が深くて、
やはり闘病経験のある人って他人の痛みが解る強い人だと思った。
痛い!痛い!
と泣く育子の姿に、涙が出る。
煩い!と同部屋の患者さんが陰口を叩くシーン。
解らずでもないけれど、優しくないなぁ~!と思ってしまう。
あの階段を登ろう!とする過程。
折れそうになる心と戦う育子とダブル。
育子は段々と弱っていくのに、ヒロインは育子に励まされ、
リハビリを頑張り、杖を使用しなくても歩けるようになり、
階段を登って近道さえしよう!と気持ちが前向きになる。
支え合いが、どんなに暖かく心強く、勇気を与えてもらえることか・・・
育子のお母さんの連絡も、ヒロインを大きく成長させる行動だと思う。
監督の挨拶で、何度でも繰り返し観てもらいたい。
そうすれば、もっともっと解ってくるものがある。
と、言っていたけれど、確かにそうだ。と思う。
押し花を見るたびに『育子からの手紙』を思い出すと思う。
私も、誰かを支えられる人間になりたい。
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