「なんかもったいないなあ」瞳の奥の秘密 あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
なんかもったいないなあ
2009年スペイン・アルゼンチン合作映画。129分。2011年35本目の作品。今年のアカデミー外国語作品賞を取ったのが本作品。行きつけの散髪屋のお兄ちゃんに勧められてレンタルしました。
内容は:
1,かつて刑事裁判所をつとめていた主人公は25年前に起きた未解決時間が頭から離れない。
2,彼はその事件を小説に書こうと決意する。
3,そうして封印されていた忌々しい記憶が蘇る。
サスペンスかつ非常に文学的な作品で濃密な映画体験ができますが、観終わってみるとどこにもつかず的な消化不良感が残ったような気がします。恐らく統一感の欠如、いいかえれば裁けきれない要素を二重にも三重にもしてしまったからではないでしょうか。
映像は素晴らしいし、特にサッカースタジアムの撮影が見事。でも、それが作品全体と一体感をなしてないような気がする。一つ一つのアイデアは良いけど作品自体のテーマを殺している。
と、ここまで辛口ですが、もちろん普通の作品に比べて見応えはあったと思います。サスペンスは悪くはないし、俳優陣が好感の持てる人ばかり。でも、題名の意味が伝わらなかったのです。
いや、もちろん完成度は高いですよ。
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