「何をやっても市原隼人?最高じゃねえか」ボックス! しんざんさんの映画レビュー(感想・評価)
何をやっても市原隼人?最高じゃねえか
独断だが、市原隼人さんのような役者は日本映画においてはとても貴重な存在だと思う。
こういった役ばっかりやっている、とかこういう役しか出来ないのか、とかもっと他の役をやればいいのに、とかいう意見にオレは反論する。
こういう役をやれるヤツは他にいるのか?
そんな役を彼以上に出来るヤツはいるのか?
もちろん大なり小なりの差はあるかもしれないが、やんちゃで周囲に迷惑をかけたりするけど、ちゃんと反省したり、ちゃんと仲間を思いやったり、ちゃんと泣いたりする。いつだって全力。バカバカしいけど、青臭いけど、それがいい。
「何をやっても市原隼人。」
オレは全面的に支持するね。
大いに独断だが、そもそもオレたち日本人は彼が演じるようなオトコが大好きなんだよ。そこが木村拓哉さんとは決定的に違うところではなかろうか?
(すみません、木村さんも唯一無比だとは思うが、かっこいいと思ったのは、オレがレッドウィング履きたいと思ってたときだけだ。)
木村さんの演じるような役は「木村さんが演じる」が前提だけれども、市原さんは「日本映画に出てくる愛すべきキャラ」が前提で、結果彼がぴったりキャスティングされる、ということなんだろう。
役所さんや堺雅人さん、山田孝之さんなどなど色んな役を演じる人も凄いが、オレたち日本人って、やっぱり市原隼人さんのようなコレのみ、みたいな人のほうがいいねえ、って思えるんじゃないかな?別に大御所の名前を出さずとも、そういった存在はいるのだし。
ちゃんと調べてないんだけど、今のところ、ヤクザ役をやっていないのか?是非やらないでほしいね。
はい、最後に「ボックス!」
ボクシング部にヤンキーが彼しかいない、というのがリアリティがない。
しかしそれ以外はまあ、よかったよ。楽しめました。
クライマックスの長回しは互いの健闘を演技を超えて称えるいい効果。
脇の役者もみんな良いのだが、やはり市原さんを観る映画だろう。