「恋愛魂100までも。」ハナミズキ ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛魂100までも。
一青窈のヒット曲をモチーフに描かれた作品ということで、
かなりそれを意識した作りになっているような気がする。
彼女がこの詞を書いたのは9.11テロの遺族に向けてだと
何かで聞いたが、なるほど、それでニューヨークなのね。
まぁ題材がそうだから仕方ないとは思うが^^;
前半のリアルな恋愛劇から一転、後半はほぼ駆け足で
お互いの怒涛の人生を都合よく見せる展開になっていく。
ここでおそらく…スーッと退いちゃう観客も多いだろうな^^;
好きな人と100年続くかどうか、は気持ちの問題として(汗)
10代後半の多感な時期に出逢った二人は恋に落ちる。
片や成績優秀な高校生、片や勉強が何?の水産高校生。
(水産高校をちょっとバカにしすぎな気もしたんだけど^^;)
価値観や環境の差を感じながらも、彼女が東京の大学を
受験するまでの幸せな日々を丁寧に描いている。
ちなみにこういう学生モードが二人ともよく似合っていた。
彼女が見事合格、ここから遠距離恋愛がスタートする。
…とはいえ、東京での大学生活に彼女はどんどん磨かれて、
彼は取り残された気分となり、さらにそこへまた不幸が襲う。
このあたりまでの描写は本当にありがちなので納得できた。
夢を抱えた若い二人なのである。いくらお互い大好きでも、
意図しない出逢いもあるし?^^;すれ違いの痛手は広がる。
まさかと思う別れだって、あり得ない話ではない。
で…自分の若い頃をつい、思い出してしまった^^;
決して遠距離でなくとも心は離れるし、出逢いがあれば、
恋愛の選択肢も広がってしまう。それは男女共仕方のない
現実である。逢えないのは淋しい。今時の草食系男子は、
逢えなくても全然平気。というが^^;本当なんだろうか??
恋愛より仕事?うんまぁ時期的に分からないでもない^^;が。
想いを残したまま別れた二人は、いずれ再会するのだが…。
ガッキーといい、生田斗真といい、演技は上手いv
彼らの泣きの演技に共感し、戸惑いの表情にドキドキする。
え!?斗真が漁師!?なんて、まるであり得ない配役も、
訓練して難なくこなしたそうだ^^;北海道出身?とのことで
方言もお見事。寒いロケも遠い(汗)ロケも大変だったろうな。
ゲゲゲの向井君も頑張ってますが、彼は活き活きしてますv
というわけで、、
俳優たちの演技でご都合な展開をふき飛ばしたい?作品。
ただ、やはり結婚というのはいちばん好きな人とするべき。
想いを残しているのならなおさらだ。
大切な選択を仕方なく行うから、あとで皆が傷つくのだ。
可哀想な幕切れを迎える役も多くて、そちらで泣けた(T_T)
(薬師丸もすっかりお母さん役。女優生命も100年続くかな。)