劇場公開日 2009年10月19日

ヤンヤンのレビュー・感想・評価

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3.5日本公開ならアート系に分類されるんだろうな・・・

2009年11月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

東京国際映画祭“アジアの風”部門 ☆彡     ☆彡 なんだか、ユーロスペース上映作品っぽいなぁ 台湾の作品です。 監督は、チェン・ヨウチェさん。 上映後、ティーチインの予定でしたが、 奥様が出産を控えられているとのことで、残念ながら不参加でした。 東京国際映画祭オフィシャルガイドの写真を拝見すると、どこかで見覚えがある。 『九月に降る風』こちらに警察官役で出演されていました(終盤に出てきます)。 同作のトム・リン監督と親交が深いようで、今作には助監督としてクレジットに載っているそうです。 『九月に降る風』もユーロスペースにて 上映されていましたが、今作も、作品のテイストは、とても似ていました。 《 芸術性と商業性の両立を目指した 》 ティーチインにて今作でプロデューサーを 務められたアン・リー監督の弟さんが誇られた言葉。 台湾では商業的にも大成功を収め、 映画祭の賞レースでも、ほとんどの部門にノミネートされているそうです。 ただ、申し訳ないのですが、 日本で公開をされるとしたら、 アート系(単館系)になってしまうんだろうな。 台湾の人って、映画に対しての眼が肥えているのかな、なんて感心しました。 おそらく鑑賞者が一番抵抗を感じるのは、 手持ちカメラを多用した点にあると思います。 『白夜』小林政広監督。 こちらも手持ちカメラを多用し、 心の揺れを表現したかったと、意図して、映像を揺らします。 今作、それに加え、臨場感や躍動感を 出したかったのかもしれませんが、映像が揺れています。 ヤンヤンとは主人公のヒロインの名前ですが、 その揺れにより伝わるものはあります。クライマックスでは こちらも監督の演出でしょうが、ここは映像から揺れがなくなり、 主人公のセリフ、そして感情氷解表現で、観客を一気に感動の世界へと誘います。 揺れて、揺れて、揺れてきたのに、まったく揺れない。 もう、それだけで、観客の眼はスクリーンに釘付けになりますよね。お見事です。 ☆彡     ☆彡 最悪期は抜けたが台湾の映画業界は、まだまだ厳しい。 映画監督だけで食べていける人なんて、まずいません。 そんな台湾の苦境も吐露されていました。 ティーチインの予定時間を10分オーバーするほど、 作品のことだけでなく、台湾の現状を熱く訴えていました。 某映画愛読誌を読むかぎり、 『海角七号』(2009年12月26日日本公開)など、 記録的大ヒット作が出ていると聞いていたので、まさかそこまで厳しいとは衝撃でした。 『九月に降る風』も同じですが、 このような若手有望株を埋もれさせないためにも、 日本の配給会社の皆さん、どうか良質な台湾作品を、日本のお客様に提供をしてください。

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septaka