「アンチラブストーリー」(500)日のサマー マクガフィンさんの映画レビュー(感想・評価)
アンチラブストーリー
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時系列シャッフルにミュージカル、理想と現実の2画面など普通のラブストーリーよりも頭一つ分上をいってる印象、客観的に観れば。
<以下、主観的に観た感想>時系列シャッフルにミュージカル、理想と現実の2画面などがなくても、ダントツのマイベストラブストーリー。
草食系と小悪魔の恋愛モノはたくさんあるが、これはそれらとは明らかに違う。草食系と小悪魔が付き合う→別れる→またヨリを戻す、がよくあるストーリー。でもこれは、草食系と小悪魔が付き合う→別れる→小悪魔、どっかの誰かと結婚→草食系、失恋→夏から秋へ、ってな感じで草食系のがんばりもむなしく、小悪魔はどっかの誰かのもとへ。
あまりにもあっけない。
映画ではサマーのフィアンセの顔も名前も出てこない。トムが三角関係の末にサマーを盗られたわけでも、サマーが敷かれたレールの上を嫌々通ったわけでも、ないからだ。
トムからしたら、サマーは運命の人だったかも知れないが、サマーからしたらトムは運命の人への案内人Aに過ぎないのだ。
自分が運命の人だと、両思いだと、主演だと思っていたのに、運命の人じゃなくて案内人、両思いじゃなくて片思い、主演じゃなくて脇役ってことを知ったら誰だって朝7時にベッドの上で死んだ魚の目になる。
失恋をしたことがある人なら誰だってトムの悲しみがわかるはずだし、失恋をしたことがある人なら誰だってベッドでトムがテニスボールをバウンドさせるシーンに背中を押されるはず。
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