劇場公開日 2010年2月6日

「ファンタジックな柴咲食堂」食堂かたつむり ヴァルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ファンタジックな柴咲食堂

2014年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

寝られる

見る前はもっとゆる~い雰囲気の、何も起こらないけど癒される系な作品だとばかり思っていたのですが、見てみたらあまりに予想と違った作風だったので、少々面食らってしまいました・・・。
まあゆる~い映画には違いなかったのですが、歌とアニメ画をふんだんに盛り込んだ思いっきりファンタジー調の作風だったので、どうもストーリーの中にいまいち自分の感情が入り込めないと言うか・・・。
食育の話であったり、母と娘の物語であったり、ストーリーは物凄く良かったと思うのですが、演出が私の肌には合わなくて、終始違和感を感じつつの鑑賞になってしまいました。

とは言え、余貴美子が演じた母親の本当の思いを知った時には、かなりウルっと来ましたけどね!
女臭がプンプン漂うちょっと変わったお母さん。
倫子が子供の頃からずっとお母さんのことを好きじゃなかったのも、妙に納得のお母さん振りでしたが、終盤明かされた母の真実、娘への想いを知った時には、思いっきり心揺さぶられてしまいましたよ。
そこに持って来るまでの意味不明な演出が、何とも悔やまれますね。

一方、メインである倫子のかたつむり食堂のエピソードについては、正直薄味すぎてあまり印象には残らず・・・。
客を演じた志田未来、満島ひかり、江波杏子、田中哲司と言ったそうそうたるメンバーも、有効に生かせていたとは言えずで。
幸せになる料理を味付けするエピソードが薄味だと、せっかくのおいしい料理もそうは見えてこないもので、これも何だか勿体無かったなと。

主演・柴咲コウの表情のみで語る素晴らしい演技、母役・余貴美子の抜群の存在感、不思議キャラが印象に残るブラザートムら役者陣はキラリと光るも、肝心の内容の方がもう一歩・・・勿論好みの問題もあるとは思いますが、私はイマイチ嵌りきらずでした。

ヴァル