「感想も嘘つかなーい。」ローン・レンジャー ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
感想も嘘つかなーい。
タイトルに懐かしい~♪と思う人は、それなりのご年代^^;
もちろん私も知っているが、リアルタイムでは見ていない。
当時は大ヒットしたTVドラマ再放送を見て、
あの名台詞「ハイヨー、シルバー!」だとか「白人嘘つき。
インディアン嘘つかない。」なんていう真似が流行っていた。
C・ムーアの顔も怪傑ゾロと連動して、けっこう覚えている。
トント役のJ・シルヴァーヒールズもイケメンだったしなぁ。
ラジオドラマに端を発した人気シリーズが、まさか現代で
こんな風に甦るとはねぇ~。しかもトントはジョニデだし~。
別に今作を知らなくてもあの有名なウィリアム・テル序曲は、
聴いたことがあると思う。
後半はそれにノッて大活劇が催されるのでお楽しみに…!!
と、誉めたい気持ちはさんざんあれど(懐かしさに便乗して)
今作がアチラでヒットしなかった理由が、なんとなく分かる。
ハッキリいって、あんまり面白くないのだ(ゴメンねぇ)
見せ場多用の冒頭とラストはまだいいとして、
物語といい脚本といい台詞といい流れといい映像といい、
な~んかすごく長い割には、ぜんぜんワクワクしてこない。
元々残虐性のある話ではあるんだけど、暗さが際立つのね。
でもって、せっかくジョニデが笑いをとりそうな場面でも、
今ひとつ笑えない…。もっと面白くできただろうに!という、
TVドラマ的な要素を期待すると、アラずいぶん真面目志向。
若者ウケを狙ったのか、老人ウケを狙ったのか、
両方狙って外しちゃったのか(スイマセン)そんな感じである。
作りは悪くないので(もとは分かり易い単純なお話)
観ていて損な気分にはならないけれど、西部劇特有の愉快!
痛快!まぁ爽快!を期待すると、アレ~?って感じはする。
まぁこれは好き好きなので、グロい部分はそれなりにかわし、
A・ハマーとジョニデの共演をディズニー的に楽しめれば由。
二人とも役には十分に合っている。
特に網浜(爆)は、出自の良さが顔に出ていて(相当なセレブ)
ボート部の双子(あれ以来双子だと思えて仕方がないんだけど)
から、割とお坊っちゃま系の役が多かった気がするが、その
気質が今作でもピッタリと合っている。顔も古臭いし(ゴメン)
レンジャーとしてはお兄ちゃんの方が相当向いてるんだけど、
シルバーが選んだのが弟の網浜の方だったから^^;仕方ない~。
トントの墓掘りのシーンは、けっこう笑えたわ。
もちろん最大の見せ場はラストの列車暴走大活劇。
ウィリアム・テル序曲を堪能しながら、彼らの活躍を楽しめ、
さすがの映像技術にも感心する(俳優もスタントしてるしね)
このラストのテンポの良さを思えば、
あまりの長尺と詰め込み具合を凝縮して中盤を単純にすれば
飽きないで観られたかなぁと思うところが、とっても残念。
「キモサベ」の多用が目立つんだけど、
二人の絡みが心情的にまだ浅いので、あまりグッとこなかった。
シリーズ化…どうなんだろなぁ。
(ブッチと聞いてキャシディとすぐ浮かぶのも年代のせいか^^;)