「ラセターのごちゃ混ぜおもちゃ箱」カーズ2 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ラセターのごちゃ混ぜおもちゃ箱
擬人化した車を主人公にしたピクサーの大ヒット作の続編。
世界レースの裏で蠢く陰謀にマックィーンとメーターが巻き込まれる!
いつもならピクサー作品は劇場に観に行くのだが、本作は何故か興味惹かれず劇場にも観に行かず、今頃になってようやく鑑賞。
気軽に楽しめる娯楽作である。
カルチャー・ギャップな変な日本描写もあったが、実写のような美しい背景、スピード感溢れるレースシーン、車体に反射する光といった細かな点まで、ピクサーのクオリティの高さを改めて実感。
前作は、傲慢だったマックィーンの成長を描いてなかなか魅力的だった。
だけど今回は、スパイに間違われたメーターの大騒動がメイン。
どんな場でも天然でありのままのメーターを受け入れてこそ真の友情…という普遍的なメッセージは分かるんだけど、メーターがいくら何でも天然過ぎ。
華やかな場でのあの醜態は、厳しい言い方かもしれないが、バカ丸出し。誰だってあんな迷惑かけられたら怒るでしょ。
映画ではメーターに同情的に描くけど、現実世界だったらちょっと…というのはアカン!
勿論、その後のメーターの頑張りや憎めない奴なのを充分考慮した上で。
それにしても、何故にスパイ映画風に?
前作から突飛した設定にびっくり。
車にスパイ映画に友情物語…ジョン・ラセターが自分の好きな要素を詰め込んだごちゃ混ぜおもちゃ箱映画。
「トイ・ストーリー」シリーズに「カーズ」シリーズ、今夏公開される「モンスターズ・ユニバーシティ」、さらには「ファインディング・ニモ」の続編と、最近やたらと続編企画が多くなってきたピクサー。
面白ければ別にイイのだが、やっぱりピクサーはオリジナル作品で見たいのが本音。