「マニアにはウケる。」カーズ2 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
マニアにはウケる。
前作がヒットしなかったから^^;まさか続編が作られるとは思わなかった。
J・ラセター自身がやりたくて仕方ない企画だったから実現したのかしら。
個人的には前作は大好きな作品だったので、確か二回くらい観た気がする。
ヒットしなかった理由…擬人化された車を見ても子供は喜ばなかった、と
いうことらしい^^;まぁ~そうだよね、でもストーリーは感動ものなんだよ~。
さて、それでこの続編。同じようにラジエーター・スプリングスからの展開。
ここは彼らの偉大なる故郷であり、高速化から取り残された田舎町の再生、
を見事に実現させた地域なのである。(ちなみにテーマは今回もこんなです)
今や大活躍のマックィーンが、メーター達が待つ故郷に久々に帰ってきた。
湧き立つ住人(住車?)を前に、次のレースへの参戦を宣言するマックィーン。
そこで、レースに同行したことがないオンボロレッカー車のメーターを今回は
一緒に連れていく事になる。最初の開催地は日本。煌びやかなネオンサイン、
流れる車列、小道のゴチャゴチャしたところなど、あ~日本ってこんな感じ?
という随所まで細かく再現された映像には目を見張る。さすがはピクサー!!
ところが今回はマックィーンの走りがメインではない(爆)
てっきりレースメインの展開かと思いきや、にわかにスパイ映画になっていく。
でもってスパイに間違われるのがこれまたメーターで(お約束?)天才スパイ車
たちの指導を仰ぎながら^^;陰謀の黒幕を突き止めるのと並行して、親友である
マックィーンを守り抜く!という(後半は英国女王車まで出てくるぞ~)展開に。
もう、明らかに盛り込みすぎている^^;
さらに開催地は(スパイも一緒に)パリ、ロンドン、イタリアと転戦しながら進み、
その景色や街並みを楽しむのと並行して急速化、気が付けばマックィーンは
どこへ行った?的な不可思議さを醸し出す。どの走りがメインなんだ?今回は。
発想を転回させて往年のスパイ映画やピクサー作品の細かい箇所の再現や
そのアプローチに感心したり酔いしれたりすることができれば、多分楽しめる。
でもその表現に慣れていない子供達にはいささか退屈モードが訪れるようで^^;
中盤多くが騒ぎだしていた(上映時間もやや長いしね)やはり子供には不人気か?
もしお子さんと一緒に観られるなら、スパイや車が好きかどうかをご参考に…。
(余談だが後席の子供に椅子をガンガン蹴られ続けた。お母さん!何とかしてぇ)
というわけで、ストーリーはかなり前回より劣るが(スイマセン^^;)
見せ場はこちらの方がかなり多い。スピード感もあるし、マニアには見所満載。
パフュームの音楽もぴったりマッチして、声優陣も(グッさん含め)ハマっている。
なんでも最新・最速・最高レベルの技術を欲しがるのが現代人なのは仕方ないが、
古き良き時代の知恵・知識・知能を忘れるな。という監督のメッセージは変わらないv
(でもピクサーの最新技術が作っています)
併映のトイ・ストーリー番外編、短いながらこちらはさすがの出来!
(A・マーチン、アニメでもカッコいいなぁ~vご本家007、やらないですかねぇ~)