劇場公開日 2011年8月19日

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「ポーの新たなる進化が見ものだが、字幕版の上映館がない」カンフー・パンダ2 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ポーの新たなる進化が見ものだが、字幕版の上映館がない

2011年8月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

今回は、まだまだ軽いノリながらも、冒頭からカンフーのウデを上げたポーを見ることができる。とくに、“マスター・ファイブ”の仲間たちとの連携技が楽しい。

世界征服を企むクジャクのシェンとの闘いを物語の軸に据えるが、そのシェンがポーの出生秘密のカギを握っているというサブ・ストーリーが加わり、2作目に幅を持たせる。

CGによる描画は、1作目がエッジが効いたシャープな絵作りという印象だったのに対し、今作はやや手描き風の柔らかい絵柄になっている。とくに港町の遠景などに現れている。また、クジャクのシェンは切り絵風で、物語の展開は古い絵本のような仕上がりだ。監督がアジア系の女性に替わった効果が出たようだ。

動きは相変わらずシャープで、ポーの過去を挟んでスピードにアクセントをつけながらも一気にクライマックスへ突き進む。カンフーのどんな技も吹き飛ばす兵器との闘いは、「少林サッカー」を彷彿させるポーの更なる進化が見せ場だ。
音楽も、ハンス・ジマーとジョン・パウエルという強力タッグで軽快ながらも迫力のあるサウンドが楽しめる。

ポーの秘密は伏せておくが、なにやら、それ絡みで次作もありそうな雰囲気だ。
ドリームワークスのアニメでは、この「カンフー・パンダ」がいちばん好きだ。理由は、登場するキャラがどれも立っているから。次作があればまた観に行く。

さて、ここからは作品のデキに直接関係ない話になる。
このタイトルは、字幕版、吹替え版、そして2Dと3Dが選べるのだが、実質、吹替え版の2Dと3Dしか観ることができない。豪華な声優陣で、原音で観たくても字幕版を上映しているのは全国で1館のみだ。それも3Dで2Dでの上映はない。上映回数も少なく時間が合わない。仕方なく吹替え版を観ることにした。1作目の色彩が鮮やかだったので、コントラスト等が劣化しない2Dを選択した。それにしても、ジャック・ブラックやアンジーの声を楽しむためにはDVDやBDの発売を待たなければならないとは、なんか釈然としない。

マスター@だんだん