「基調音(きちょうおん)」おと・な・り shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
基調音(きちょうおん)
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映画「おと・な・り」(熊澤尚人監督)から。
鑑賞後、気になっていた単語「基調音」。
作品では、大切なキーワードになっているはずなので、
簡単に見つかるだろうと思っていたら、愛用の電子辞書には
掲載されていなかった。
慌てていろいろ探してみたら「日本国語大辞典」に、
その引用がみつかった。
「貧乏物語」(河上肇著)の「貧乏根絶論」の巻首に、
「社会的不安は二十世紀の生活の基調音である(略)」と
記されているようだ。(調べてないが・・)
意味は「基本となって流れている音色。
また転じて、底流となっている考え方、風潮、雰囲気など」
作品の中の説明のほうがわかりやすい。
(風景を表わす言葉)と前置きをして、
「普段は意識しないんだけど、すぐそばにあって、
それがなくなるとなんとなく淋しくなる音っていうのかな。
慣れ親しんだ基調音には、
人の心を癒す効果があるそうなんですよ。
例えば、心臓の音(心音)とか」
また、ひとつ、素敵な単語を覚えて、嬉しくなった。
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