「この映画で学んだことは「基調音」ということば。のみ。」おと・な・り うえあおいさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画で学んだことは「基調音」ということば。のみ。
この映画で学んだことは「基調音」ということば。
風の音、車の音、足音、など普段なに気なく無意識に聴いてる音のこと。
聞こえてくる音にかき消されている目立たない音で、原音までいくと心拍音もその一つ。
小さい頃からずっと聴いてきた音には、人の気持ちを落ち着かせる効果があるんだと。
そしてこの基調音こそがこの映画のキーワードになってくる。
お隣同士、顔も合わせずに音だけを聞いてお互いを認識している。
隣から聞こえてくる音にときめくこともなく、かといっていらいらすることもなくふたりが過ごしているのは、隣からの音が基調音になっているからなんだと思う。
静かめな色合いの主人公ふたりと、対照的な茜の色が鮮やかすぎてみていて少し疲れた。
伏線とするため、七緒が花を乱暴に扱うシーンが強調されているのもよくなかった。伏線となるのは丸わかりだし、なによりも七緒へのイメージがあまりよくないものへとなってしまっていた。
一人暮らしがしたくなる映画。
2011/05/10 @おうち
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