「CG使ったり派手なアクションを使ったり、これまでのパロディ映画では想像できないほどの本気度で特撮やアクションシーンに挑んでいた」ディザスター・ムービー! おバカは地球を救う 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)
CG使ったり派手なアクションを使ったり、これまでのパロディ映画では想像できないほどの本気度で特撮やアクションシーンに挑んでいた
本当にストーリーらしいストーリーも希薄なパロディ映画でありました。ただ変わっていることは、CG使ったり派手なアクションを使ったり、これまでのパロディ映画では想像できないほどの本気度で特撮やアクションシーンに挑んでいたという点です。
メインストーリーに扱われている『デイ・アフター・トゥモロー』に欠かせない津波+寒波シーンも本家顔負けに描かれておりました。
関心なのは、パクリへの情熱。最近公開された話題作をことごとくパクっております。 従ってパクッた元ネタの作品をどの程度見ているかどうかで楽しさが断然違ってしまうことでしょう。例えば、全編にジュノのそっくりさんが出てきて、妊婦ギャグを振りまくのです。たぶん『JUNO』を見ていないとなんで彼女が可笑しいのか分かりにくいと思います。その点ちょっとつらいのは、日本未放送TVシリーズや未公開作品も含まれていることです。
小地蔵は、結構知っている作品が多かったので『魔法にかけられて』のお姫様なんか、可笑しくてぶっ飛びました。『ハンコック』も冒頭の酔っぱらいシーンがまんま出てきます。『セックス・アンド・シティ』なんて、ひとりは明らかに男優なのに、雰囲気がよく出ていてましたよ。
やっぱり最近見たことがある作品だと、ネタが分かるので笑ってしまいますね。
但し不満もあります。シマリスのアルビン三兄弟も結構本物そっくりに登場するのですが、なんとゾンビになって人間にかじり付くのです。オイオイ、子供たちに愛されるアルビンのキャラをゾンビにするなんて酷い!と思いました。
クリスタル・スカルも登場して、何となく世界を天変地異から救うんだという基本ストーリーはあるのです。でも本作の楽しみ方はやっぱりパクりだと断言できます。映画マニアの息抜きの作品には、ちょうどいいでしょう。
パロディ映画は長らくB級映画の十八番でした。でも『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』という本格A級作品が公開されたので、今後はさらなるクオリティアップが必要でしょう。