「バカバカしさ満載の恐ろしさ?」山形スクリーム mori2さんの映画レビュー(感想・評価)
バカバカしさ満載の恐ろしさ?
“怪優・竹中直人”監督作、第6弾!意外にも、初のコメディ作品なんですね。でも、これが一筋縄ではイカンのですよ…(^^;。
そう、この映画は“コメディ”でありながら“ホラー”なんですよ。結構血も飛んだりするんですけど、とにかく全編バカバカしいの!あまりにもバカバカし過ぎて、逆に笑えないの(うん?アカンがな(^^;)!あのね、竹中カントク、マニアック過ぎるんだよ~!!最近の子達は、どう思ってるかは知りませんが、そもそも竹中直人って“俳優”ってよりも“ピン芸人(?)”でいらっしゃいますから。所謂“形態模写=モノマネ”で世間を笑わせて、世に出てきた人なんですよ。この映画は、そんな竹中カントクの原点とも言うべき、ギャグなんかが満載!で、当時を知ってる吾輩世代なんかは面白いんですけど、コレ今の子達に、わかるんかな~?吾輩の観た試写室では、どちらかと言うと吾輩より年配の方が多かったようで、逆にこちらの世代にも、あまり理解されてなかったような…(>_<)。いえね、面白いんですよ。もお、くっだらないくらいにハチャメチャで、面白いんですけど…あ~!何か惜しいな~!!
くだらないだけじゃなく、映画好きの竹中カントクらしく、この映画は、過去の名作映画へのオマージュと言えるシーンが随所に出てくるのですが、これもまた非常~に、マニアック(^^;!軽く観に行った人には、恐らくわかんないだろうな~(いや、吾輩も実は半分くらいしか、わかんなかった…爆)。もう、とにかくこの映画“奇才・竹中直人”のギャグと映画に対する暑苦しいまでの思いが、120%満載で詰め込まれています。ホンマ、濃密ですよ~。
吾輩、成海璃子ちゃんのここまで弾けた姿は見たことありませんでした。が、イイじゃないですか!充分コメディセンスありますよ。何か今まで実際の歳より、かなり大人びた芝居をされてきた感じが強いんですけど、こういう年相応のハジケっぷりも、カワいくてイイと思いますよ。意外な一面を見た気がしますが、むしろコッチの路線の方がこれからはイイかも?あと、一番驚いたのはマイコさんですね。前作「カフーを待ちわびて」の癒し系から一転、男にしか興味がないイケイケ女教師を、ハチャメチャに演じています。嗚呼、イメージ崩壊…(^^;。いやあ、カワイイ顔してよ~やるよ!ひと皮…いや、ふた皮剥けたかな?!そしてカントク・竹中さんも相変わらずの怪演!もお、ホントに楽しそう!!演出、演技どちらも好きなことを、存分にやっておられますね。あと、吾輩はまったく気付かなかったのですが、“アホの三太郎”を演じていたAKIRAって、EXILEの人だったんですね~。ゴメン!興味がないから(いや、EXILEくらいは知ってますが、メンバー個人個人については、全然知らんモンで…)、まったくわかりませんでした。『誰、この若手俳優?』って、本気で思ってましたから…(^^;。
「スウィングガールズ」に「おくりびと」etc etc…と、何ともロケづいてますよね~山形!かつて冬季五輪の開催地に立候補(最終的には長野になった)した時『さくらんぼ以外に何もない』と酷評された(哀)そうですが、いまや飛ぶ鳥を落とさんばかりの勢いですね。モンテディオ山形もガンバッテますしね~(あ、最近チョット失速気味か…汗)。