劇場公開日 2009年1月10日

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「過酷な土地で生きる習性。」ミーアキャット ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5過酷な土地で生きる習性。

2009年1月25日

怖い

興奮

幸せ

昨年訪れた動物公園で、このミーアキャットを初めて見た。
…か、カワイイ!!
ちょうど餌やりタイムで、飼育係のお兄さんがやや珍しい
彼らの生態について、いろいろ説明してくれていた。
コロコロ回す(今回の主役名もコロ^^;)餌台を上手に回転させ、
皆が餌に群がる中、ただ一頭だけがジ~っとこちらを見ている。
その時は、こいつ♪目立ちたがり屋!なんて思っていたのだが、
あとで調べたら、なんと彼は父親で、見張りの最中だったのだ。
今作を観て、彼らの生態がもっと身近に分かるようになった。
そうか、餌を獲るにも命がけの、大変な生活だったんだ…と。

いきなり二本足で立つから?というわけではないが^^;
彼らの生態を見れば見るほど、人間っぽい部分が多くて面白い。
大家族で暮らし、親・兄弟・親戚が一丸となって家族を支える。
子供が生まれれば皆で世話をし、餌捕りから危険回避までを
徹底的に教え込む。だが、それを会得する前に死んでしまう
確率も高いようだ。彼らは成長してもたった30センチしかない。
カラハリ砂漠で、数々の敵から身を守るには、群れて生きるしか
方法がないのだ。…さすがBBC!(爆)という映像が続く。

生まれたばかりのコロ(なぜこの名前なんだろ)の危なっかしい
行動が巻き起こす危険の数々、、よくぞ撮った!(そこがBBC)
映像の緊迫感はもの凄く、いつ食われちまうんじゃないかと…
ハラハラしながら観るものの、結局のところはそういう場面が
だいたいを占めており、ただ可愛い~♪という物語を期待すると
まるで違うものを観ることになる。子供達も、シ~ンと観ていた。
生存競争は彼らだけのものではないが(そこもちゃんと描かれる)
皇帝ペンギンといい^^;どうしてそんな過酷な土地で生きようと
するのか、いくら習性とはいえ…なんとかならないかとも思える。

でもそんな動物たちは、思うより冷静で勇敢だ。
危機回避の術を独りでもやってのける。そうしなければ死ぬだけ。
コロが危険を脱し、家族のもとへ帰るまで、母親になった気分で
ハラハラしてしまった。なんかそんな無鉄砲さも^^;人間みたいだ。

これ、P・ニューマンの解説でぜひ観たかった。心残りだ…。

(母親が子供を守る姿勢、抱き寄せる仕草、そっくりでビックリ!)

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ハチコ