あぁ、結婚生活のレビュー・感想・評価
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往年のハリウッド映画の様に進む
ドリス・デイの軽快な歌声に乗って映画は始まる。
映画の設定は1949年の為に彼女の歌声同様に、往年のハリウッド映画によく見られた魅惑的なオープニングが続く。
主人公は一見生真面目な男のクリス・クーパーだが、映画自体は友人役であるピアース・ブロスナンのナレーションによって物語は進んで行く。
その為にピアース・ブロスナンが登場している際は良いのだが、場面場面に於いては時々違和感が拭えない。
とても単純な話だが、単純なだけに分かり易さもあり前半は軽快に魅せる。
しかし後半からサスペンス色が強くなるものの、話自体が男の哀感を覗き見る悲喜劇なので、この監督の演出が野暮ったく感じられ、後半は内容の面白さとは反対にやや退屈に感じました。
愛人役のレイチャル・マクアダムスが、1940〜50年代を意識した衣装・髪型で、当時の女優さんではヴェロニカ・レイク辺りを思い起こさせます。
そして何と言ってもクリス・クーパー。
男の哀感をこんなに上手く出せるのだから天晴れです。
同じ日に同時にあんな事があったら…もし俺だったら…。
もう生きていけんわ!
(2008年9月16日 Bunkamura ル・シネマ 2)
とりあえず、あぁ…。
名画座にて。
この名画座はこういうコメディがけっこうよくかかる。
品良くお洒落、大人が好みそうな感じの(フレンチ系とか)
名優を取り揃えた…。ご多分に漏れず、これもその一品。
たまには下品な笑いのW・フェレルあたりをかけてくれたら、
個人的にはもっと評価できる劇場になるんだけど^^;
舞台は1940年代のアメリカで、真面目な顔面して愛人を
囲っている主人公が、愛する妻に離婚を切り出せずに
親友に相談。その親友まで愛人に一目惚れして横恋慕。
さらには妻にも愛人がいて…。という、クラシカルな
雰囲気なんて背景だけの、ほぼ現代に通じる愛憎物語^^;
しかもその妻を、毒殺してしまおうなんて…。オイオイ。
上品な作りの割に、やってることは結構えげつない作品。
ただとっても面白いのが、終始困った顔したC・クーパーで
いかに真面目な男かが最後まで延々と描かれるほどに、
彼の気の毒さが浮かび上がる…^^;ハマり役過ぎて大笑い。
もともとは彼が張本人と見せかけて、実は親友の元007^^;
P・ブロスナンがぜ~んぶ美味しいところを横取りしていく。
まぁだけど、、、
独身者同士がくっ付く方がぜんぜん罪がないワケだから。。
やはり夫婦は元の鞘に?納まるべきということか。
あぁ~結婚生活。よねぇ。
妻役、P・クラークソンのやたらとチャーミングな風貌と演技、
一番得?な愛人役、R・マクアダムスの可愛いこと可愛いこと!
さらには、どこかで見たことあると思ったら、LOTRの
ファラミア役、D・ウェンハムまで出ている!しかも妻の愛人?
なんという顔ぶれだ。。。
ただ肝心のお話の方は…かなり普通な感じで、
ドキドキさせるわりには何も起こらないという…結局のところ、
あぁ、結婚生活。なんだな。やはり。で、締めくくられる一本。
(感嘆の「あぁ、」なのか。深い溜息の「あぁ、」なのか。)
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