「もったいない」扉をたたく人 mimiさんの映画レビュー(感想・評価)
もったいない
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演技・俳優・女優、映画全体の雰囲気が共にても良かった。全編にわたって、静かでいて内に秘めている魅力が黙っていても溢れ出てきているような作品に仕上がっていたようにおもう。
しかし、私が唯一もったいないと思ったのはただのラブロマンスものに落ち着いてしまっているように見えたところだ。
終わり良ければすべて良しと言うように後半部分の盛り上がりはとても重要だ。
この重要な展開にしばしば唐突に愛を持ってきてしまったように思える部分があった。
例えば、タレクも無事釈放され安定した生活を手に入れ良好な関係を保ったまま終わってほしいだとか、視聴者を救済してくれるような展開を求めていたわけではないが、いかんせん結局愛に走ってしまうのかという落胆が私には残った。
扉をたたく人、という
扉をたたいたまでで、開けたのかは謎のまま。果たして開けるのかは謎のままというテイストは良い。このたたくという行為、ひいてはジャンベを奏でるという行為をもう少し大切に描写できていればこの作品は極上な仕上がりになったように思う。
俳優や女優や構成やカメラの腕前がなかなかであり、その仕上がりへの追求が可能であっただろうことを思うと非常に残念である。
この作品にはある程度満足させてもらったが、むずがゆくあと一歩もったいないところがあった、ということで星2,5です。
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