「表面ドロドロ、中はサクサクのテイストです」赤い糸 カサキショーさんの映画レビュー(感想・評価)
表面ドロドロ、中はサクサクのテイストです
この作品の率直な印象は、
「恋空」や「砂時計」、はたまた「櫻の園」と
イメージが重なってしまう、
よく言えば、解りやすくストレート、
難を言えばコクが無く深さの無い青っぽい作品でした。
昭和の時代に流行った「赤いシリーズ」をイメージした
現代風に言えば、
韓流の作品のような、どんでん返しや出生の秘密などが、
ふんだんに盛りもまれています。
南沢奈央演じる芽衣は溝端淳平演じる敦史と急接近、
実はこの二人8歳の時に知り合っていた事がわかり
運命のような思いを感じるのだが、
芽衣の母親が敦史に付き合わないようにお願いし、
敦史は彼女の下を去っていく。
この辺の理由は、後でわかるのだが、
芽衣のお母さん、別に意地悪そうなおばさんじゃないのに
何故そんなことをするのか、ちょっと違和感があった。
それよりももっと違和感というか、不思議なのは
芽衣の友達たちがどんどん不幸になるのです。
親友の女の子はホテルの屋上から飛び降りて
一命は取り留めるけど、記憶喪失になって
転校していくし。
彼氏になったたかちゃんは、
高校受験は失敗するし、
自動車事故で亡くなっちゃうし。
彼女の別の親友も、クスリをやるようになっちゃうし。
昔の赤いシリーズは、
本人がこれでもか、これでもかってぐらい、
不幸になったというのに、
この「赤い糸」はどんどん回りの人間が不幸になっていくのです。
まだまだツッコミどころの満載なのですが、
それは劇場へいって、自分の目でお確かめてください。
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