「崩おれた者を支える力」ラフマニノフ ある愛の調べ きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
崩おれた者を支える力
うちの息子が、遠い街で勉学に燃え尽きて 心折れてしまった時、僕は会いに行って背中をさすってやった。
後日彼にチケット代を送って薦めたのがこのラフマニノフの「ピアノ協奏曲2番」のコンサートなのだ。
アシュケナージ指揮、辻井伸行のピアノ。
ラフマニノフは、
ロシアの陰鬱で茫洋とした曇り空と、その下に広がる雄大な大地を目に浮かばせてくれる。
そしてそこに土の匂いがする民謡旋律と、ゴージャスかつロマンチックなハーモニーアレンジを見事に融合させた作曲家、兼ピアニストだ。
ピアノ協奏曲1番の失敗によって鬱を発症した彼。そんな彼をじっと支えて見守り、医者を捜し、再起を見届けた親友と家族。
僕自身が大きな挫折や失敗で立ち上がれなくなった経験があるものだから、ラフマニノフを聴くと もう言葉にならない。
どれだけ励まされるかわからない。
コメントする