「アート系が誘う罠。」ファクトリー・ガール ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
アート系が誘う罠。
観終えて、なんとも切ない気持になる作品…だけど、
いわゆる「アート」系。なんて呼ばれる世界には、
こんな逸話がいくつもあったんじゃないのかしら~。
ドラッグ、セックス、すべてが空虚で自堕落な世界。。。
でもそういうところから、生まれる「アート」には
なぜか人々を惹きつける魔力があって、やっぱり皆と
おんなじことをやってたんじゃ芸術は生まれないのさ。
と、アンディ・ウォーホル自身に言わせているよう^^;
ここに描かれるイーディ・セジウィックという女性は、
名門家の令嬢でありながら、彼の「ファクトリー」の
ミューズとなり、モデルとして圧倒的な人気を博すの
だけれど、彼女自身に確固たる個性?のようなものが
まるで無いため、ウォーホルに見捨てられて以降は、
見るも無残な姿で落魄れていってしまう。。。
もしも彼女が自分自身を「私は時代のミューズだ」と
自信を持って認めることができたなら、他の生き方も、
ウォーホルではない誰か。との共存も出来たと思う。。
ボブ・ディランが恋人として現われて以降、彼女が
変わるチャンスを与えられたものの、肝心なところで、
お嬢様らしい優柔不断が異を招き、足を踏み外す。。。
べつにディランといて幸せになれたかどうかは疑問?
だけれど、ウォーホルよりは人間的だったと思うなぁ。
(彼をヘイデン・クリステンセンが演じたのにビックリ!)
しかしあくまで、ロック・スターだと表記されてます^^;
(彼が演じることをディランが固く否定したんですって)
彼女と関わった人が皆、彼女に魅了される。
確かにそれだけ美しい女性だった(シエナ・ミラー大熱演)
と分かるし、現代でも持て囃されただろうな~なんて
思うのだけれど、そんな華やかさ、ポップなファッション
からはほど遠い哀しさと切なさが強調された作品でした。
(健康第一!早寝早起き・一日三食・適度な運動は大切よ。)