エレクション 黒社会のレビュー・感想・評価
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【”仁義なき戦い、香港バージョン”】
■香港黒社会の最大組織・和連勝会で、2年に1度の会長選挙が行われようとしていた。
チョイガイ前会長の後釜の新会長の座を争うのは、ロク(サイモン・ヤム)とディー(レオン・カーフェイ)の2人。
ディーは買収工作を仕掛けるが、長老幹部たちは冷静に考えて、智謀の有るロクを新会長に選出する。この結果に憤慨したディーは、すぐさま報復を開始する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ロクとディー跡目相続争いをする二人の性格の違いが全く違う所が面白い。智謀に長け、仲間を大切にするロクと、猪突猛進の荒くれ者のディー。
何となく、序盤から結末が見えているような気がするが、もしかしたら変化点があるかもしれないと思い、観賞続行。
・会長の印である竜頭棍を巡り、取り合うシーンなどは、激しいアクションもありながらも、やや滑稽さも感じる。
■ジョニー・トー監督って、音楽の使い方が巧い気がするんだよなあ。
だってさ、ラスト、ロクが息子を連れて、和解と見せかけてディーとその奥さんと釣りをするシーンからの、ディーの頭を何度も岩で叩き潰して、用意周到に彫ってあった穴に埋めるシーンや、逃げる奧さん逃げるを追って絞殺するシーンで、わざと猿の群れを映したり(ボス猿の争いと掛けているんだろう。)流れる音楽が、妙に爽やかなポップスである所などは中々である。
結局、智謀の差と言う事なんだろうけれども、何ともなあ・・。
<今作は、香港黒社会の最大組織・和連勝会の跡目相続の争いを描いた”仁義なき戦い、香港バージョン”なのである。>
懐かしい
これまた香港ノアールの傑作
古い時代の映画を見られること自体に意義がある上映
今年53本目(合計1,145本目/今月(2024年2月度)6本目)。
(ひとつ前の作品「ローリング・ガール」、次の作品「恋人までの距離(ディスタンス)」)
シネマートで復刻上映されていたので見てきました。
香港が舞台のいわゆる抗争もので、香港でも台湾でも、あるいは日本でも韓国でも同じような類型は多い映画なので見やすいストーリーです。一方で、画面が全般的に暗い映画なので(帰宅してVODで見てもやはりそうなっているのを確認。そういう作風?)、「視覚的に」見にくい部分が多々あります。
1月に見た「ネオンは消えず」で、「現在(2023~2024)ではネオン街はもはや存在しない」とされる香港ですが、この映画が取られた当時では普通に(CGかどうかは別にして)存在していたのがやはり良かったところです。
ストーリーはそれほど複雑ではなく、大きく2つのストーリー(前半後半)で別れますが、時間ずらし描写等はあって1つかだったはずなのでそこまで混乱することもないところです(シネマートでは復刻上映ですがオンラインでもVOD課金すれば見られるようなのでネタバレ防止にならないように軽く紹介)。
採点上に関しては、中華圏(中国・台湾・香港)映画でよく指摘する「漢字表記ほかに字幕がなく日本語から類推するところしかない」部分がいくつかあるところを確認していますが、その大半はネオンサイン関係(残りは交通標識ほか)で、映画の理解を妨げるものではないので、一応指摘はしますが減点なしの扱い(0.2で引いても5.0切り上げ)です。
ヤクザの抗争モノ。最初にカーフェイに飯の食い方で怒られながら皿の...
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