「【”仁義なき戦い、香港バージョン”】」エレクション 黒社会 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”仁義なき戦い、香港バージョン”】
■香港黒社会の最大組織・和連勝会で、2年に1度の会長選挙が行われようとしていた。
チョイガイ前会長の後釜の新会長の座を争うのは、ロク(サイモン・ヤム)とディー(レオン・カーフェイ)の2人。
ディーは買収工作を仕掛けるが、長老幹部たちは冷静に考えて、智謀の有るロクを新会長に選出する。この結果に憤慨したディーは、すぐさま報復を開始する。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・ロクとディー跡目相続争いをする二人の性格の違いが全く違う所が面白い。智謀に長け、仲間を大切にするロクと、猪突猛進の荒くれ者のディー。
何となく、序盤から結末が見えているような気がするが、もしかしたら変化点があるかもしれないと思い、観賞続行。
・会長の印である竜頭棍を巡り、取り合うシーンなどは、激しいアクションもありながらも、やや滑稽さも感じる。
■ジョニー・トー監督って、音楽の使い方が巧い気がするんだよなあ。
だってさ、ラスト、ロクが息子を連れて、和解と見せかけてディーとその奥さんと釣りをするシーンからの、ディーの頭を何度も岩で叩き潰して、用意周到に彫ってあった穴に埋めるシーンや、逃げる奧さん逃げるを追って絞殺するシーンで、わざと猿の群れを映したり(ボス猿の争いと掛けているんだろう。)流れる音楽が、妙に爽やかなポップスである所などは中々である。
結局、智謀の差と言う事なんだろうけれども、何ともなあ・・。
<今作は、香港黒社会の最大組織・和連勝会の跡目相続の争いを描いた”仁義なき戦い、香港バージョン”なのである。>
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