マイ・アーキテクト/ルイス・カーンを探してのレビュー・感想・評価

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3.0ドキュメンタリーなのにドラマがある

2020年8月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 ルイス・カーンの建築物は凄いの一言。線対称や幾何学を愛したルーの作品は機能性よりも芸術性が高く、そのものが美術館であるような建物が多い。ギリシア建築を見学してから開花したという才能は、「どのくらい歴史に残るか」というテーマが重要であるという信念の元に量よりも質を追求する。

 監督ナサニエル・カーンが愛人の子。巨匠ルイス・カーンも3つの家族を持っていたと説明されていたため、建築業界で大儲けしたに違いないという先入観で見てしまいましたが、実はほとんど儲かっていなかったという事実。これが芸術家たる所以なのですね。

 やっぱり水上に浮かんでいるように見えるバングラデッシュ国会議事堂、ソーク生物学研究所の二つが印象的。映像でも子供を使ったノスタルジーを感じる映像が心地よい。

 建築作品紹介のための映画ではなく、あくまでも父親探しというテーマなので、ちょっと個人的な映画であるとも感じられましたが、カーン作品で働く人たちとの交流は感動的。特にアメリカ吹奏楽団の船でのハグにはちらりと涙が・・・

【2006年6月映画館にて】

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kossy