劇場公開日 2022年6月24日

  • 予告編を見る

「よくある●●話そのまま」アントワーヌとコレット 「二十歳の恋」より osmtさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0よくある●●話そのまま

2022年7月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

よっぽど、ヒットに便乗したナンチャラPartⅡといった類いが嫌いだったようで、元々、続編の構想があったにも関わらず『大人は判ってくれない』の予想外の大ヒットによって一度は企画を諦めてたらしい。

恋愛モノのオムニバスゆえ、当然ストーリーも必然的にそうなるのは仕方ないが、とはいえ、続編なのであれば、前作のテーマと繋がる要素は入ってないと、やっぱり物足りない。
それに今回も自伝ネタであれば、ぜひシネマテークに通い詰めて、シネクラブを始めた頃の話をやって欲しかった。
あまりに赤裸々なのは嫌だったかもしれないが、トリュフォーは作品よりも、トリュフォー本人の方が面白いと思うので。

お相手を演じたマリー=フランス・ピジエは、この後の更なる続編にもチョイチョイ出てくるので、このシリーズが好きな人にとっては所謂マストか。

ちなみに本作、この頃に流行ってたオムニバス映画の一編なので、冒頭のオープニングで本作以外のクレジットも出てくる。
フランス篇が本作で、日本篇は石原慎太郎が、ポートランド篇はアンジェイ・ワイダ、他にもイタリア篇はロッセリーニの弟?など各国別々の監督の名前が出てくる。
トリュフォーが各国の監督を選択したのだが、もちろん作品は全く別々。
よって、他の監督達は本作に関わりは無いのだが、この辺を知らないと…
なんで石原慎太郎?という不要なクエスチョンが冒頭から付き纏ってしまうだろう。
アンジェイ・ワイダの作品も気になるが、あの頃の石原慎太郎、相当ヤバイ小説を書いていた時期と重なるので、どんな映画だったのか?ちょっと気になる。

osmt