「すばらしい珍作」マッスルモンク 桔梗Fさんの映画レビュー(感想・評価)
すばらしい珍作
死期が迫る者とその死因である前世の業を見抜く力を持つビッグ・ガイ(アンディ)は、捜査官(セシリア)にわいせつ罪で逮捕されそうになる。
彼は彼女の背後にある巨大な業を見抜き、彼女を救う決意をするが……。
『ヒーロー・ネバー・ダイ』『ザ・ミッション 非情の掟』『暗戦…』など神がかり的な傑作を立て続けに出したジョニー・トー監督作の中では珍作の評価が優勢(苦笑)
日本では、きわもの映画扱いだが、実は香港ではその年の香港版アカデミー賞で「最優秀作品賞」「最優秀主演男優賞」「〃脚本賞」の三冠を制した名作(*^^*)
まずアンディが20kgもある特殊肉襦袢をつけてる時点で笑ってしまう(笑)
またフルヌードシーンが異常に多すぎ!
特殊メイク自体は『スパイダーマン2』を手掛けたEdge FX社が担当なので素晴らしいできばえ♪
前半はアンディとセシリアが悪人を捕まえるアクションコメディ。犯人も謎のカンフーインド人やぬるぬる黒男などきわもの!
そこに仏教の輪廻やら因果応報が混ざり、不思議な展開を見せる(*^^*)
アンディとセシリアが『暗戦』のような淡い恋を見せたあと、物語は一気に急展開し、違うジャンルの映画へと突入する(゜ロ゜;
猟奇極悪SF展開へと…
日本で受け入れられなかったのは、あまりに悲惨な結末が待っており、アクションラブコメからいきなり鬱展開になるからだろう(>_<)
日本的な発想では「なぜそうなる!?」と理解に苦しむ(T-T)
しかし、昨日レビュー書いた『ドラゴン危機一発´97』『本作』とブラピの『セブン』はオチにとてつもない共通点がある鬱鬱映画なのだが(苦笑)、『セブン』だけ有名になって納得いかない(;´_ゝ`)
個人的には好きなのだが、観た人の7割は珍作扱いするであろう(笑)怪作!!
アンディが変!というシュールな笑いとアメコミヒーロー並のアクション!切なく淡いラブストーリーに、極悪展開(゜ロ゜;
しかし、テーマは「カルマを断つ」(因果応報の負の連鎖を止める)というたいへん宗教的な内容(^-^;
ハリウッドや邦画では絶対考えられないとんでも映画である。。
変な映画だがおもしろいことはおもしろいので(^-^;変わった極悪映画が観たい人向け…
こちらを観たあと『ヒーロー・ネバー・ダイ』や『暗戦』を観ると、あまりの傑作!っぷりに同じ監督が撮ったとは思えないはずです(・・;)