ミッシング(2003)のレビュー・感想・評価
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インディアンへの憧れ
森の中で、家族同然に暮らしていたブレイク(アーロン・エッカート)とエミリアーノ(セルジオ・カルデロン)がインディアンらしき男にむごたらしく殺されていた。そして長女のリリー(レイチェル・ウッド)が連れ去られたのだ。そしてジョーンズは泥酔して町の留置所に・・・町長の話によるとアパッチ居留地から集団で逃げ出したアパッチが怪しいとのこと。実は騎兵隊に雇われたアパッチが反乱を起こして脱走したと、途中で出会った騎兵隊中尉(ヴァル・キルマー)が語ってくれた。
10歳くらいの娘ドット(ジェナ・ボイド)は気丈で勇敢。大人の捜索の旅にしっかりついていってる。一方、アパッチの中に妖術使いがいて、心臓を抉ったり、奇妙な粉で目つぶしできたりする強者だ。7人だと縁起が悪いからと言って、すぐに一人の娘を補充してくる。恐ろしい奴らだ。途中、誘拐犯たちと遭遇するが、ジョーンズの知り合いのチリカアウワ族が援軍に加わってくれた。そして、砂漠にブラシを落としてしまったマギーは妖術師の術にかけられる・・・
交渉も何もあったもんじゃない。金で娘たちを買い戻そうとしてもやられるだけ。なんとか逃げた一向は自然の砦で最後の決戦!妖術師は腕力も並はずれているのだ。死闘の末、ジョーンズと妖術師は崖の上から落ちて両者死亡。逃げ切れたら、親子の確執を忘れて一緒に暮らそうとしていた矢先の出来事。虚しく終わる。
西部劇が廃れた原因はマーロン・ブランドのアカデミー賞受賞拒否があるんだろうけど、この作品でも微妙なくらいの人種差別がなされている。ただし、ジョーンズは本来は白人であり、インディアンに憧れているという風変わりな設定。そして悪人たちはアパッチが中心であるが何人もの白人が参加しているのだ。中和したいんだろうけど、微妙なのだ。
何と言っても次女ドット役ジェナ・ボイドの演技が光る。馬に乗るのも手慣れたものだし、表情がすごくいい。
母が子を守る執念
突然攫われた我が子を、警察も軍隊も誰も助けてくれない中、憎い父親と探すお話。
ちょいちょいあるグロいシーンは、残酷さを表していて、キツイですが、徐々に関係性を修復していく親娘や自分を奮い立たせて闘う母の姿は、心を揺さぶられました。
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