「小さな町で繰り広げられるスケールが無茶苦茶小さいのに無茶苦茶スリリングなサスペンス。」タイムリミット(2003) レントさんの映画レビュー(感想・評価)
小さな町で繰り広げられるスケールが無茶苦茶小さいのに無茶苦茶スリリングなサスペンス。
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開放感あふれる常夏のフロリダ、そこで小さな警察署の署長を務めるデンゼル演じるマットが巨大な陰謀に巻き込まれ絶体絶命の危機に陥るクライムサスペンス、ではなくて不倫相手の人妻とその旦那のチンピラにまんまとはめられて自業自得から窮地に立たされるという、いつもの渋くて男前キャラのデンゼルが真顔でおまぬけキャラを演じているのがなんともおかしい。
ただ、自分に容疑がかけられそうになり次から次へとその危機を紙一重でかわしていくさまが結構スリリング。ファックスのくだりは本作最大のスペクタクル。
起きてる事件はほとんど寸借詐欺レベルのスケールの小ささでありながらデンゼルの無駄に貫禄あるオスカー受賞者ならではの演技力で一級のサスペンスドラマを見ているかのよう。
受賞直後の出演作に本作を選ぶという作品選びのセンスもいい。
すぐそばにいる容疑者である元旦那のマットに全く刑事の勘が働かないエヴァ・メンデス演じるアレックスの天然ぶりも間抜けを通り越してかわいい、というかあんなボディーラインクッキリの格好で警察署内をウロチョロされたら男どもはみんな前屈みになってしまって仕事に支障が出そうだな。
危機また危機を乗り越えて最後にはご都合主義的な結末、それでも全然許せる。これだけ楽しませてくれたんだから。相棒の検視官のチェイが終始見事なナイスフォローでデンゼルをサポート。一番の相棒だよ。アレックスとももとさやに納まりハッピーエンド。
鑑賞後は気分もすっきり。舞台のマイアミの解放感も抜群。ああ面白かった。
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