劇場公開日 2003年5月24日

「ラストの少女の言葉には震えがきました」灰の記憶 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ラストの少女の言葉には震えがきました

2018年11月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ゾンダーコマンダーというナチが命名したユダヤ人たち。彼等は同胞の死体を焼いたりガス室に送るという仕事を与えられていた・・・4ヶ月の処刑の延期という条件で・・・

 仲間の死体を焼く作業。残酷な上、彼等自身の良心の呵責が生まれる。それに耐え、4ヶ月だけ延命するなら自ら死を選ぶというのが普通であろう。しかし、戦争末期。ロシア軍が侵攻してくるという噂もあった。ナチに何とか一矢を報いるというのも頷ける。

 ただし、ストーリーはナチ将校と医師との会話が中心で、暴動を起こす描写もごくわずか。今までホロコーストの映画・TVは数多く見ているだけあって、目新しいものはない。ガス室から生き残った少女のエピソードも添え物に過ぎない感があった。しかし、最後のテロップによって、生き残ったユダヤ人の苦悩がよく伝わってきました。

kossy