鬼が来た!のレビュー・感想・評価
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首の虫
香川照之の中国滞在エッセイがかなり面白くて、それに付随してこちらも、鑑賞しました。 そして、このチャン・ウェンというおじさんの凄さを目の当たりにしました。監督で主演で、脚本で、このクオリティは、鬼です。 脱帽です。 凄く悲しいお話で、とても興味深く、うねりのある脚本で、素晴らしいです。それ以上に、演出の妙で、コミカルさがずっと流れてます。 その頂点が、斬首の際の首に這う虫を指で飛ばす仕草です。これから、人の首切るのに、虫払い除けるの、馬鹿馬鹿しくないか?でも、何か分かんなくはないか。。みたいな、気持ちになる妙な場面です。 これが表現、これが映画、これが監督のすること。 ものすごく好きな映画です。
狂気の密室劇とその顛末
日本軍占領下の中国の村での出来事とその後の顛末を描いている。冒頭の日本軍人「捕虜(香川照之!)」を「悪魔」としてではなく、滑稽な「道化師」として描いている。 突然押し付けられた日本兵の処遇をめぐって、村人はパニックに陥り、それぞれの人間の本性があらわになる。また監視し殺害を試みようとする村人たちは「リマ症候群」に陥り「捕虜」と奇妙な関係が芽生えていく。 深刻な悲劇なのに、なぜか彼らの行動はコメディそのもの。悲劇と喜劇はまさに紙一重だ。 しかし、村での宴のシーンから映画の雰囲気は一変する。そこからは暗黒の世界へまっしぐら。 全体的に反日的、嫌日的な作品としてつくられてはなく、かなり冷静かつ公平なかたちで反戦作品を作っていると思う。デフォルメされた日本軍人像ではなく、ちゃんと日本人の俳優が演じているところも自然。 逆に中国の反日強硬派からしたら、日本に迎合的にデフォルメされていると思うかもしれない。 鬼ごっこは、捕まえられたものが次の鬼になる。その繰り返し。憎しみも替わったものが引き継いで、倍加する。憎しみと哀しみの永遠の連鎖。
香川照之がすごい!
前半は二人の捕虜を預けられた村人たちが滑稽に葛藤する様子を上手く表現していて、斬新な風刺を使った中国コメディなのかと思っていた。主人公は村人のマーになると思うのですが、捕らえられた通訳のトンがストーリーを作ってますよね。これが笑えるんだけど・・・ 後半30分は、まさに日本軍の非道ぶりを表現したかのような内容でしたね。南京大虐殺の事実なんかを必死で隠したがるどこかのお偉いさん達に是非見て頂きたい映画です。 「鬼」というテーマにおいても、終戦がわかっても疑心暗鬼にかられ惨殺を続ける日本軍がまさに「鬼」であると訴えたかったのだとわかります。また、このテーマにおいては、戦争が終結したにもかかわらず自衛のためと現地の人を殺している現代も一緒だなぁ~と考えさせられます。 全体を通して「軍艦マーチ」が流れていますが、中国や朝鮮の人たちは忌み嫌う音楽なんでしょうね(映画なのにわざと下手くそな演奏だし)。余談になりますが、パチンコ屋で軍艦マーチのかかる店というのは日本人の経営してる店なんだろうなぁ。。(違ってたらごめんなさい)
テンポが悪すぎ。
確かに作品としては賛否両論あるが正直観るには痛々しい。戦時中とは言え当時侵略国家と言え中国人監督がこう言う映画を作るのは フェアーじゃないと思う。当時事実だとしても。まっそれを言っちゃ~戦争映画は作れないが。ただ卑怯極まりない日本兵を演じた日本人はどんな気持ちで演じてたんだろ?と思う。それだけです。
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