ロシア52人虐殺犯 チカチーロ

劇場公開日:1996年4月27日

解説

旧ソ連で実際に起きた連続殺人事件を基に、困難な状況下にもかかわらず、執念で真犯人を追いつめる捜査官の姿を描いた一編。テレビ映画用に製作されたが、日本では劇場公開された。原作はロバート・カレンのノンフィクション小説『子供たちは森に消えた』(邦訳・早川書房)。監督・脚本は「ミシシッピー・バーニング」「マイルズ・フロム・ホーム」などの脚本家出身で、本作が劇映画デビューとなるクリス・ジェロルモ。製作はティモシー・マークス、エグゼクティヴ・プロデューサーはマシュー・チャップマン、ローラ・ビックフォード、デイヴィッド・R・ジンスバーグ、撮影は「愛人 ラマン」のロベール・フレース、音楽は「あなたが寝てる間に…」のランディ・エデルマン、美術はジョゼフ・ロンヴァリ、編集はウィリアム・C・ゴールデンバーグがそれぞれ担当。主演は「クライング・ゲーム」のスティーヴン・レア。共演は「私に近い6人の他人」のドナルド・サザーランド、「ショーシャンクの空に」のジェフリー・デマンほか。また、「エクソシスト」などの名優マックス・フォン・シドーが特別出演。

1995年製作/アメリカ
原題または英題:Citizen X
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
劇場公開日:1996年4月27日

あらすじ

モスクワ南部、ロストフ州。農場で子供の死体が発見された。州民警本部の検死官ブラコフ(スティーヴン・レア)は、近くの森から次々に発見された子供や女性の死体を検死、そのむごたらしさに涙する。事件を連続殺人犯の犯行とにらんだ彼は上層部に上申。ところが党書記長ボンダルチュク(ジョス・アックランド)をはじめとする上層部は、「共産主義社会に殺人鬼はいない」と一笑、ブラコフに主任捜査官の任を押しつける。彼の理解者は上司のフェチソフ少佐(ドナルド・サザーランド)だけだ。ブラコフは被害者が駅から失踪していることに気づき、張り込みを開始するが、乏しい予算では十分な効果はあがらない。苦悩する彼を尻目に、被害者は増えていく。ある夜、ブラコフは駅で挙動不審な中年男、チカチーロ(ジェフリー・デマン)を見つけ、真犯人と直感。しかし、逮捕したはいいが、チカチーロは模範的共産党員だったため釈放される。ついには犯人扱いまでされて、ストレスでダウンするブラコフ。そんな彼をフェチソフは陰日向に支える。ゴルバチョフ政権が誕生し、上層部も刷新された。フェチソフは将軍に、ブラコフは署長に昇進、希望の中二人は捜査を再開。そんな二人を助けたのが、精神分析医ブハノフスキー博士(マックス・フォン・シドー)の的確な犯人像分析レポート、『市民X』だった。厳重な捜査網の中、再逮捕されたチカチーロに面会した博士は、彼に犯行を自供させた。かくしてチカチーロは裁判の結果、死刑となった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

5.0 ソフト再販を切に希望

2025年9月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

怖い

知的

昔バイトしていたビデオ屋に在庫が有って店長に勧められて見たんですが想像以上に良い映画でした
実在のソビエトの連続殺人鬼、チカチーロの映画だと思ったらそれを追うソビエト民警のブラコフ警部の物語なんですよね
物静かな刑事の役をスティーブン・レイが好演していました、ソ連の体制が捜査の前に大きく隔たる前半とゴルバチョフ政権が誕生して風通しが良くなる当時の体制の描写もリアル
理解者の上官役のドナルド・サザーランド、連続殺人犯のプロファイリングをし犯人像に迫る精神分析医役のマックス・フォン・シドーも好演、かなりの良作だとおもいます

ただし、当時見た記憶を頼りに今(2025)書き込んでいるんですが、DVDが出た後その後ソフトが絶版のままでビデオテープですらプレミア価格なんですよね。
ソフトの再販売を願って評を書き込んでみました

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koma koma

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