ローリング・サンダー(1977)のレビュー・感想・評価
全2件を表示
轟く稲妻‼️
ベトナムで8年間の捕虜生活から帰還した空軍少佐レーン。人々に歓迎されても、妻が自分の留守中に不貞を働いた事にも無関心なレーンだったが、自分に送られた銀貨を狙った強盗団に最愛の息子が殺された時、復讐を開始する・・・‼️やはり寡黙な男はカッコいい‼️新たな戦場を見つけたレーンが、黙々と義手の爪をグラインダーで研ぎ、ショットガンの銃身を鋸でつめるシーンの殺気‼️ゾクゾクします‼️耐えに耐えた、まるで健さんのようなレーンが怒りを爆発させる展開はまんま東映の任侠映画のパターンですね‼️そして「タクシー・ドライバー」などと同じく、ベトナム後遺症の映画でもある‼️かつての部下トミー・リー・ジョーンズ演じるジョニーと共に、売春宿に軍服姿で殴り込みをかけるクライマックスのバイオレンス描写は、ホントに大迫力です‼️
裏タクシードライバー
ベトナム戦争で心に傷を負った主人公が、最後に売春宿に殴り込みをかける。
構成が「タクシードライバー」と全く同じなのは、脚本のポール・シュレイダーが任侠映画の影響を受けているからでしょうね。
兄のレナード・シュレイダー(日本滞在歴のある親日家)が書いた「ザ・ヤクザ」の脚本も担当しているが、まんま西洋人が見た義理人情の世界だし、こちらも最後は殴り込み(笑)
ベトナム戦争後遺症と殴り込みという、共通点を持つ「タクシードライバー」と本作だが、前者が独りよがりの正義感という、1人の男の孤独と狂気をテーマにしているのに対し、本作はテーマ性が薄いので、知名度が低いのでしょう。
だが自分はこちらのほうが好きです!
7年の捕虜収容所生活で、心が死んでしまったレーン少佐は、故郷に戻っても自分の中の戦争は終わっていなかった。
だが、息子を殺され、犯人たちに復讐を遂げることで、ようやく彼の戦争は終結することができたのです。
それは部下のヴォーデン(トミー・リー・ジョーンズ)も同様。
2人が軍服に着替え、敵を皆殺しにした後のレーンの最後のセリフ「レッツ・ゴー・ホーム、ジョニー」が、ベトナム戦争で負った深い心の傷を物語っています。
全2件を表示