「裏タクシードライバー」ローリング・サンダー(1977) たぁ〜ちぃんさんの映画レビュー(感想・評価)
裏タクシードライバー
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ベトナム戦争で心に傷を負った主人公が、最後に売春宿に殴り込みをかける。
構成が「タクシードライバー」と全く同じなのは、脚本のポール・シュレイダーが任侠映画の影響を受けているからでしょうね。
兄のレナード・シュレイダー(日本滞在歴のある親日家)が書いた「ザ・ヤクザ」の脚本も担当しているが、まんま西洋人が見た義理人情の世界だし、こちらも最後は殴り込み(笑)
ベトナム戦争後遺症と殴り込みという、共通点を持つ「タクシードライバー」と本作だが、前者が独りよがりの正義感という、1人の男の孤独と狂気をテーマにしているのに対し、本作はテーマ性が薄いので、知名度が低いのでしょう。
だが自分はこちらのほうが好きです!
7年の捕虜収容所生活で、心が死んでしまったレーン少佐は、故郷に戻っても自分の中の戦争は終わっていなかった。
だが、息子を殺され、犯人たちに復讐を遂げることで、ようやく彼の戦争は終結することができたのです。
それは部下のヴォーデン(トミー・リー・ジョーンズ)も同様。
2人が軍服に着替え、敵を皆殺しにした後のレーンの最後のセリフ「レッツ・ゴー・ホーム、ジョニー」が、ベトナム戦争で負った深い心の傷を物語っています。
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