ロード島の要塞

解説

「ポンペイ最後の日(1960)」のセルジオ・レオーネが監督したアクションドラマ。脚本は同監督およびエンニオ・デ・コンチーニ、ルチアーノ・マルティーノ、チェザーレ・セッチアなどが共同で執筆。撮影はアントニオ・バレステロス、音楽はアンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノが担当。出演者は「海賊島の秘密」のロリー・カルホーン、「狂った情事」のレア・マッサリ、ジョルジュ・マルシャルなど。ミケーレ・スカリオーネ製作。

1961年製作/アメリカ
原題または英題:The Colossus of Rhodes

ストーリー

紀元前3世紀、地中海貿易の拠点ロード島は、花と光に満ちた平和な島だった。アテネの勇敢な戦士として知られるダリオ(ロリー・カルホーン)は、伯父リッシポが住むこの島に来て相次ぐ戦いの疲れをいやしていた。ある日島の港に完成したアポロ像の除幕式が行われた。この雲突くばかりのアポロ像は、実はセルセ王の権力を象徴する大要塞でもあった。その日、王を襲った男があったが、目的を果たせずその男は殺された。彼は、ロード島の平和を破壊する王を倒そうとする憂国の士の1人だった。ロード島は、事実首相タールの陰謀によりフェニキアに売り渡されようとしていたのだ。その夜、ダリオは建築家の娘ディアラ(レア・マッサリ)の美貌にひかれ、誘われるままにアポロ像の地下室に迷い込んだ。そこではからずも王やタールの陰謀を知ったダリオはアテネへ帰ろうと決心した。だがフェニキアと手を結びギリシャを裏切ろうとする王たちの策略で、ギリシャに向かう船はすべて禁止された。やがて、フェニキア船が入港し、おびただしい数のマケドニア人奴隷が陸揚げされた。実は、彼らはタールがこの島ののっとりに使うためのフェニキア兵の変装だった。それを知ったダリオは憂国の士と共に、タールの陰謀と戦う決心をした。大敵と決戦するには難攻不落の要塞を手中におさめることだと考えたダリオは、巨象の秘密を聞き出そうと夜半建築家のカレテを訪れた。娘のディアラの案内で要塞で働くカレテに会いに来たダリオは、タールの部下にとりまかれた。ディアラはタールの愛人で陰謀の片棒をかついでいたのだ。やっとダリオが隠れ家に戻ったときにはそこもすでに襲われた後だった。ロード島の危機は迫り、ついに群衆はダリオを中心に自由のために決起した。フェニキア兵との戦いが始まったが勝利は危ぶまれた。その上新たなフェニキア艦隊は刻々と近づいていた。だがその時、黒雲と共に大地は激動し大要塞さえも根こそぎ海に落下した。すべてが覆えされ再び平和が戻ったロード島。ミルテと結ばれたダリオはここに永住することを誓うのだった。

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