「ボウイとジェニファーのマペッツ・ムービー」ラビリンス 魔王の迷宮 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ボウイとジェニファーのマペッツ・ムービー
今のハリウッド・ファンタジーは背景も美術もキャラさえもCGだが、80年代はまだアナログ時代。
多少チープ感はあるが、この手作り感にほのぼの。トリックアート的な迷宮の抜け道もユニーク。
主人公と魔王以外ほとんどマペット。その“演技”は見事の一言に尽きる。
特に、ホグルの表情の豊かさは秀逸。
個人的には、ワンシーンしか出なかったけど、ケムシがお気に入り。
ゴブリンの王にさらわれた幼い弟を救う為、15歳の少女サラは不思議な迷宮の世界へ…。
奇妙な世界は『不思議の国のアリス』、途中仲間と出会って目的地で目指す冒険は『オズの魔法使』。
ドタバタ&グダグダ、空想好きじゃないサラなのでオチも何となく予想出来る。
話自体は他愛ない子供向けファンタジー。
そこを、デヴィッド・ボウイとジェニファー・コネリーの魅力で補っている。
今ならビジュアル系バンドにも居そうな奇抜な格好の魔王。
もしこの役がデヴィッド・ボウイでなかったら、トンデモな駄作だったろう。
彼の珍妙な存在感と、彼の為に用意されたようなミュージカル的なシーンや数々の楽曲が楽しい。
そして、ジェニファー・コネリー。
とやかくは言わない。ただただ一言。
もう、可愛いのなんのって!
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